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【ヒロアカ】雪恋【轟焦凍】

第10章 原作編《入寮〜圧縮訓練》


紫沫SIDE


女子棟は二階に誰も入っていないので、三階に上がったところからスタートだ。

「まじで全員やるの…?大丈夫?」
「大丈夫でしょ、多分」
「…ハズいんだけど」

女の子トップバッター耳郎さんは市松模様と各種楽器や音楽機器が印象的なロック感溢れる部屋だった。

「思ってた以上にガッキガッキしてんな」
「耳郎ちゃんはロッキンガールなんだねぇ!!」
「これ全部弾けるの!?」
「まァ、一通りは…」
「凄い!今度弾いてるところ見てみたいな」
「いつか機会があればね」
「女っ気のねえ部屋だ」
「ノン淑女☆」

水を差す発言をした上鳴君と青山君目掛けて耳郎さんのイヤホンジャックが炸裂したのは言うまでもない。

「次行こ」
「次は私、葉隠だ!」

そこはぬいぐるみや花柄シーツ等、女の子らしい可愛い物で溢れた部屋だった。

「どーだ!?」
「お…オオ」
「フツーに女子っぽい!ドキドキすんな」
「プルスウルトラ」
「正面突破かよ、峰田くん!」

そしてお次は一階上がって、4階にある芦戸さんから。
こちらはアニマル柄やハート柄といったビビッドで彩られた部屋だ。

「じゃーん!!カワイーでしょーが!!」
「おォ…」

サクサクと続いて同階のお茶子ちゃん。
扇風機やシンプルな座椅子といった学生の一人暮らしを思わせる部屋だ。

「味気のない部屋でございます…」
「おお…!」
「なんかこう…あまりにもフツーにフツーのジョシ部屋見て回ってると、背徳感出てくるね…」
「禁断の花園…」

四階が終わり五階へ上り、エレベーターを降りたところで緑谷君が口を開いた。

「次は蛙吹さん…」
「って、そういや梅雨ちゃんいねーな」
「あ、梅雨ちゃんは気分が優れんみたい!」
「優れんのは仕方ないな。優れた時にまた見してもらおーぜ。ってことで、隣の雪水だな!」
「えと、実はまだ片付けきれてないんだけど…」

すっかり寝入ってたから未開封の段ボール箱が丸々1つ残ってる状態でよければと部屋の扉を開いた。

「白とグレーで統一してんのか!なんか雪のイメージまんまだな!」
「カーテンだけは色が違うけど、いい感じの差し色になってて落ち着いた感じだね!」

色味の薄い二色で纏めたインテリアの中、何故カーテンに彩色を加えたのか。
それは、一目惚れしてしまったから。
私の大好きな瞳に似たその色に。


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