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【ヒロアカ】雪恋【轟焦凍】

第10章 原作編《入寮〜圧縮訓練》


紫沫SIDE


ぼんやりとした意識の中、暗い視界に瞼を閉じているのだと気付き。
徐々に覚めていく感覚に自分は今まで寝ていたのだと理解した。

「…いつの間に。ここは…焦凍君の部屋…?」

身体を起こし辺りを見渡すと、見慣れない場所に眠る前のことを思い返した。
一体どれ程時間が経っているのか。
タオルケットをかけられて畳の上に横になっていたようだ。
人の気配はなく部屋の主を探す為に扉の外に向かうと、隣の部屋からクラスの皆が出てきているのを発見した。

「あれー?雪水なんでこんなとこにいんのー?」
「芦戸さん?それに皆も。何かあった?」
「今ね、部屋王決めてるんだよ!」
「部屋王…?」

何でも女の子達の提案で始まったお部屋披露大会。
しかし容赦ない舌剣が男子の競争心に火をつけたらしくて。
部屋王を決める流れへと変わっていったのだとか。

「紫沫、もういいのか?」
「焦凍君も参加してるんだね?もうすっかり良くなったよ。ありがとう」
「雪水さんが休んでたのって、もしかして…」
「…轟、てめェ……早速女連れ込んでんじゃねぇぞぉおおお!!」
「うるせぇ…」
「てっきり自分の部屋で休んでるもんやと思ってたよ。でも元気になったみたいでよかった!」

休んでいるとわかっていたからわざわざ声をかけなかったんだそうで。
けれど今は体調も回復したことだしと、私も部屋王に参加することに。

「次、次ー!」
「轟さんですわね」

下の階から順に見て回っているらしく、既に殆どの男子部屋は見終わっていて。
瀬呂君の部屋も終わり、これから見るのは隣にある焦凍君の部屋の番だった。

「さっさと済ましてくれ。ねみい」

本人が扉を開くとそこに広がるのは、元の内装からすっかり様変わりした和で彩られた部屋。

「和室だ!!」
「造りが違くね!?」
「実家が日本家屋だからよ。フローリングは落ち着かねえ」
「理由はいいわ!当日即リフォームって、どうやったんだ。おまえ!」
「……頑張った…」
「何だよ、こいつ!!」
「大物になりそ」
「イケメンのやることは違えな」
「私が寝てたから場所取ってたよね…ごめん…」
「そうじゃねぇ。気にすんな」
「じゃ次!男子、最後は!」
「俺」

参加を初めてまだ2人目だけど。
男子最後の部屋は砂藤君だ。


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