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【ヒロアカ】雪恋【轟焦凍】

第9章 原作編《神野事件》


紫沫SIDE


「ハッ。言ってくれるな。雄英も先生も…そういうこった。クソカス連合!言っとくが俺アまだ戦闘許可解けてねえぞ」
「と言うことは、私もだよね?爆豪君」
「たりめーだ!お前も手ェ貸せ」
「自信はないけど…頑張るよっ」

こんなにも心強い味方がいるのかと思った。
なんたって隣にいるのはヒーロー科1年のナンバーワンなのだから。

「自分の立場…よくわかってるわね…!小賢しい子!」
「刺しましょう」
「いや…馬鹿だろ」
「あっちに置いてきたの間違えたかな。大人しくしてろって言ったんだけど」
「どうすンだ、業」
「いざとなったら…僕がやる。こんなところで、他人に邪魔されたくない」
「その気がねえなら懐柔されたフリでもしときゃいいものを…やっちまったな」
「したくねーモンは嘘でもしねんだよ、俺ァ。こんな辛気くせーとこ長居する気もねえ。雪女に聞きてえことも出来たしな」
「あっ、はい…」

あの事件のことだろうか。
別に隠していたわけではない。
わざわざ言うことじゃないし、上手く話せないと思っているだけ。

「…」
「いけません、死柄木弔!落ち着いて…」
「手を出すなよ…おまえら。こいつは…大切なコマだ。出来れば少し耳を傾けてほしかったな…君とはわかり合えると思ってた…」
「ねぇわ」
「仕方がない。ヒーロー達も調査を進めていると言っていた…悠長に説得してられない。先生、力を貸せ」
『…良い判断だよ。死柄木弔』

突如モニターから気味の悪い声が聞こえてきた。

「先生ぇ…?てめぇがボスじゃねえのかよ…!白けんな」
「黒霧、コンプレス。また眠らせてしまっておけ。ここまで人の話聞かねーとは…逆に関心するぜ」
「聞いて欲しけりゃ、土下座して死ね!」

爆豪君の考えてることの全てはわからないけど、運のいいことに扉は私達の真後ろにある。
さっき開けた時に鍵をしているようなそぶりはなかったからきっと簡単に開けられるはず。
もし上手く隙を作れたならその扉から逃げられる可能性がある。

(爆豪君が動き出したらそれに合わせて私も動き出そう)

その瞬間を逃がさないよう、ここにいる全員の動向に対して神経を研ぎ澄ませることに集中する。
互いに様子を伺い続ける中、それを壊したのは予想外にもここにはいない第三者の声だった。


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