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【ヒロアカ】雪恋【轟焦凍】

第8章 原作編《林間合宿》


紫沫SIDE


補習部屋に入ると、いよいよ聞きなれてしまった声に出迎えられた。

「あれぇ、おかしいなァ!!優秀なハズのA組から赤点が6人も!?B組は一人だけだったのに!?おっかしいなァ!!!」

言わずもがなB組の物間君だ。
私達よりも早くに連行されていたらしく、しっかり着席している。

「どういうメンタルしてんだおまえ!!」
「昨日も全く同じ煽りしてたぞ…」
「心境を知りたい」
「ブラド、今回は演習も入れたいんだが」
「俺も思ってたぜ。言われるまでもなく!」

先生達が今日の補習内容について話している間に私達も着席した直後のこと。
頭に直接声が響いてきた。

『皆!!!』
「マンダレイの「テレパス」だ」
「これ好きービクってする」
「交信できるわけじゃないから、ちょい困るよな」
「静かに」

相澤先生の制止の声に皆即座に口を噤んだ。
続けてテレパスによる声が響いてくる。

『敵二名襲来!!他にも複数いる可能性アリ!動ける者は直ちに施設へ!!会敵しても交戦せず撤退を!!』
「は…!?何で敵が——…」
「ブラド、ここ頼んだ。俺は生徒の保護に出る」
「バレないんじゃなかった!!?」

まさかの事態に生徒である私達は驚きでいっぱいになっていたけど、プロヒーローでもある相澤先生はすぐ様事態を把握し他の生徒達の所へと駆け出した。
ブラド先生と共に待機するしかない状況で、私の脳裏によぎったのはやっぱり焦凍君のこと。
マンダレイからのテレパスということは、現れたのは肝試しのスタート地点だと思った。
その場に焦凍君がいるのかはわからないけれど、会敵してる可能性は充分にある。
焦凍君は私なんかよりずっと強い。
それに現地にはプロヒーローが4人いる。

(ヒーロー殺しの時だって軽傷で済んでいたし…きっと大丈夫っ)


そう思うことで少しでも不安を拭おうとしていると、肝試しに参加している筈の飯田君・峰田君・尾白君・口田君が避難の為にやってきた。
予想通り現れたのはスタート地点で、まだ肝試しに出発していなかった為こちらに来れたのだと言う。
と言うことは、焦凍君は出発していて森の中。
居場所がわかったからなのか、駆け出したい気持ちを必死に抑えながらひたすら無事である事を祈り続けた。


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