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【ヒロアカ】雪恋【轟焦凍】

第8章 原作編《林間合宿》


紫沫SIDE


"個性"を制御できるようになったとはいえ周りへの影響がなくなったわけではないので、ピクシーボブが皆から少し離れた場所で高台を形成してくれて、そこで特訓することになった。
昨日同様にサポートアイテムを装着してなるべく広範囲に"個性"を発動。
範囲を広げればそれだけ身体への負担も増え、すぐに反動で冷気を身に纏い始める。

「よし、サポートアイテムは順調」

取り敢えず出来るところまで使い続けてみる。
以前のように意識を失う事はないけれど、限界が近いのか少しずつ威力が落ち始めている気がした。

「これが本来のキャパ…っ」

身に纏う冷気は今までで一番強くて、体力も消耗する。
そんな時にマンダレイのテレパスが入った。

『雪水さん、そのまま限界突破するよ!』
「っはい!」

足下に雪が積もっていくので埋まらないようにしながら発動し続けていると、再びマンダレイのテレパスが入り一旦休憩だと言われ"個性"を止めた。
と言うよりも止まったに近いかもしれない。
最後の辺りは殆ど細雪程度しか降らすことが出来なくなっていた。
暖房器具があるから徐々に体温も上がり始め冷気も収まっていく。
太陽があるお陰で積もった雪も溶けていた。
そして完全に体温が戻ればまた"個性"を限界まで発動させての繰り返しを続けていく内に体力はものすごい勢いですり減っていき、"個性"伸ばしが終わる頃には足下がふらふらになる程消耗しきっていた。

「さァ昨日言ったね。「世話焼くのは今日だけ」って!!」
「己で食う飯くらい己でつくれ!!カレー!!」
「イエッサ…」
「アハハハハ、全員全身ブッチブチ!!だからって雑なネコマンマは作っちゃダメね!」
「確かに…災害時など避難先で消耗した人々の腹を満たすのも救助の一環…さすが雄英、無駄がない!!世界一旨いカレーを作ろう、皆!!」

ヒーロー科一年全員がグッタリとしている中、飯田君がいち早く元気を取り戻し夕飯の準備に取り掛かり始める。
私はカレーの具材を切る係になりクラス全員分の野菜をひたすら捌いていたら、三奈ちゃんの声に耳が反応してそちらに目を向けると、飯盒を使ってお米を炊く為に竃で火を起こすみたいだった。


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