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【ヒロアカ】雪恋【轟焦凍】

第8章 原作編《林間合宿》


紫沫SIDE


お腹が満たされた後は入浴タイムだ。
大浴場には露天風呂があり、女子全員でそちらへと向かい湯船に浸かっていた。
すると仕切りの向う側にある男子風呂で何やら騒いでいるような声が聞こえてくる。

「峰田くん、やめたまえ!君のしている事は己も女性陣も貶める恥ずべき行為だ!」

これは飯田君の声だ。
峰田君がまた何かを仕出かそうとしているらしい。
続いて聞こえてきたのはその峰田君の声で…

「壁とは超える為にある!!"Plus Ultra"!!!」
「速っ!!」
「校訓を穢すんじゃないよ!!」
「!」
「ヒーロー以前にヒトのあれこれから学び直せ」
「くそガキィイイィイ!!?」

仕切りの間で洸汰君が見張りをしてくれていて、峰田君が越えようとしていたのを食い止めてくれたらしい。

「やっぱり峰田ちゃんサイテーね」
「ありがと、洸汰くーん!」
「わっ…あ…」

梅雨ちゃんと芦田さんがそう口にするとこちらに振り向いた洸汰君が何かに驚きバランスを崩して、男子風呂側に落ちていってしまう。
咄嗟に立ち上がり声を上げた。

「洸汰君!?危ない!!」
「大丈夫!こっちでちゃんと受け止めたよ!」

私の叫び声があちらにまで聞こえたのか、緑谷君の声が聞こえてきた。

「よかったー!」
「流石デクくんやね!」
「にしても峰田のヤツ、油断も隙もないね」
「全くですわ。あら、雪水さん森の中で虫に刺されまして?」
「え?どうだろう、気付かなかったけど」

再び湯船に浸かった所で八百万さんが私の胸元を指差した。
確認の為にそちらに視線を移すと、そこには小さな鬱血の跡。
確かに虫刺されのようだけど、これはそうじゃない。
何故気付かなかったんだ。
多分これは花火の日に付けられたもの。

「それってもしかしてキスマ」
「っ私洸汰君のことが気になるから先上がるね!」

クラスの中でもそういう話題に敏感な芦田さんに気付かれてしまい、遮って誤魔化す。
追求されては困ると一足先に脱衣所へと向かった。

「ねーねー、アレって絶対キスマークだよね!」
「相手はやっぱり轟くんかな!?」
「轟って意外と独占欲強いんだね」
「きすまーくとは何ですの?」
「ヤオモモ、マジか…」

私はそんな話が繰り広げられてるとも知らず、言葉通り洸汰君の様子を見に脱衣所を後にした。


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