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【ヒロアカ】雪恋【轟焦凍】

第8章 原作編《林間合宿》


紫沫SIDE


「ピクシーボブ、焦凍君は駄目ですよ」

直感的に感じたことで身体が動いていて、私は焦凍君の腕を引っ張って自分の方に寄せそう口にしていた。

「あらあらあら…」
「あっ!!いや、これは、その…」

すぐに自分のした事に気付き慌てて焦凍君から手を離した。
けれど後の祭りで、こちらを見ている周りの人達の目がニヤニヤしたものになっている。

「大丈夫だぞ。俺は紫沫のモノだ」
「……ぅん」

フォローのつもりで言ってくれたんだろうけど、この場では追い討ちをかけられて恥ずかしが増していく一方だ。
その様子を見たピクシーボブはすぐに方向転換していて、

「なら、こっちの三人にツバつけとこー!!!」

緑谷君、飯田君、爆豪君の三人に物理的にもツバをつけていた。

「「マンダレイ」…あの人あんなでしたっけ」
「彼女焦ってるの。適齢期的なアレで」
「適齢期と言えばーー…」
「と言えばて!!」

緑谷君は再びピクシーボブに顔を鷲掴みにされながらも言葉を続けた。

「ずっと気になってたんですが、その子はどなたかの、お子さんですか?」
「ああ違う。この子は私の従甥だよ。洸汰!ホラ挨拶しな。一週間一緒に過ごすんだから…」
「あ、えと僕、雄英高校ヒーロー科の緑谷。よろしくね」

話題が変わってくれたお陰で皆の視線が別の方向へと向いてくれたことに内心安堵した。
そんな緑谷君は顔面鷲掴みされた上にその洸汰君に男の人の大事なところを蹴り上げられてしまう。

「緑谷くん!」
「きゅう」
「おのれ従甥!!何故、緑谷くんの陰嚢を!!」
「ヒーローになりたいなんて連中とつるむ気はねえよ」
「つるむ!!?いくつだ君!!」

その様子を見ていた爆豪君が言葉を漏らす。

「マセガキ」
「おまえに似てねえか?」
「あ?似てねえよ。つーかてめェ喋ってんじゃねえぞ、舐めプ野郎」
「悪い」

一連の出来事ですっかり一息ついてしまっていた私達に相澤先生からの指示が入る。

「茶番はいい。バスから荷物降ろせ。部屋に荷物を運んだら食堂にて夕食。その後、入浴で就寝だ。本格的なスタートは明日からだ。さァ早くしろ」

一息ついたとは言え疲れと空腹を感じている私達は素直に従い、バスへと向かったのだった。


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