第7章 原作編《夏休み》
紫沫SIDE
一組目がスタート地点に並んだ。
メンバーは、峰田君・常闇君・口田君・爆豪君・上鳴君。
「それでは、位置について…よーい…」
八百万さんがホイッスルを吹くと同時に一斉に飛び出す。
「爆速ターボ!!」
爆豪君が"個性"を使って水上を飛び抜けて、一位で対岸へと到着していた。
「どうだ、このモブ共!」
「どうだじゃねえ!
「泳いでねえじゃねぇか!」
「自由形っつっただろうが!」
「自由形って、そういう意味?」
「"個性"使って良いからアリなんかな?」
続いて二組目がスタート地点へと並ぶ。
瀬呂君・青山君・焦凍君・砂藤君・切島君だ。
「位置について、よ〜い…」
再びホイッスルが鳴るのと同時に一斉に飛び出す。
「フッ!」
「ハ〜イ!ーー…ゔっ!」
「どわっ!!」
こちらは瀬呂君と青山君が"個性"で水上を飛び抜けていたけど、途中で二人が衝突してしまい、一位は氷結で滑り抜けた焦凍君だった。
「「だから泳げって!」」
三組目がスタート地点に並ぶ。
飯田君・緑谷君・尾白君・障子君だ。
「位置について、よ〜い…」
ホイッスルが鳴ると、飯田君だけがコースロープの上を駆け抜けて、他の皆はちゃんと泳いでいる。
「飯田もかよ!」
途中まではぶっちぎりだったものの、タッチの差で一位は緑谷君となった。
「ダァッ!」
「すげぇ!」
「やるな、緑谷!」
「飯田もおしい!」
「やられたよ、緑谷くん」
「飯田くんも、スゴかったよ」
「緑谷…」
ゴール付近に立っていた焦凍君と緑谷君、飯田君の三人が何やら無言の会話をしているみたいだった。
ヒーロー殺しの時に色々あったみたいだから、何か通じるものがあるのかもしれない。
そして、三回に渡って行われた予選の通過者が決定した。
「各予選の勝者…爆豪くん、轟くん、緑谷くんの三人で優勝者を決める。それでいいか?」
「うん」
「ああ」
「おい、半分野郎。体育祭ん時みてェに手加減なんかすんじゃねえぞ。本気できやがれ!」
「わかった」
「お前もだ!このクソデク!
「わ、わかったよ。かっちゃん!」
焦凍君・緑谷君・爆豪君の三人がスタート地点へと並んだ。
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