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【ヒロアカ】雪恋【轟焦凍】

第6章 原作編《期末試験》


紫沫SIDE


今は朝のHR前の時間。
期末試験を終えて、条件達成出来なかった4人の顔には暗い影が落ちている。
芦田さんに至っては涙まで流していた。

「皆…土産話っひぐ、楽しみに…うう、してるっ…がら!」
「まっまだわかんないよ。どんでん返しがあるかもしれないよ…!」
「緑谷、それ口にしたらなくなるパターンだ…」
「試験で赤点取ったら林間合宿行けずに補習地獄!そして俺らは実技クリアならず!これでまだわからんのなら貴様らの偏差値は猿以下だ!」
「落ち着けよ。長え。わかんねえのは俺もさ。峰田のおかげでクリアしたはしたけど、寝てただけだ。とにかく採点基準が明かされてない以上は…」
「同情するならなんかもう色々くれ!!」

瀬呂君のフォローと言うか、一縷の希望を望む声も4人には届かないみたいだ。
かく言う私も条件達成は出来たものの、だからこそ普通科に編入ということを聞かされ、林間合宿どころかヒーロー科に居続けられるかも危うい状況だった。

「私も…林間合宿行きたいな…」
「まだあの件は保留だろ」
「そうだけど…結論を知りたいような知りたくないような…」
「結論がどうあれ、私達がお友達というのは変わりませんわ!」
「八百万さん…!普通科になっても、絶対1-Aに遊びに来るね!」
「紫沫、それはさっきの緑谷と逆のパターンじゃねえか?」
「変に希望持つよりはいいかなって…」

予鈴が鳴っても期末試験の結果を危惧する話題で持ちきりの教室の扉が勢いよく開き、相澤先生が現れたことでクラスの中は一気に静まり返った。

「予鈴が鳴ったら席につけ。おはよう。今回の期末テストだが…残念ながら赤点が出た。したがって…」

入ってきて早々に予想通りの結果を聞かされ、相変わらずの表情を浮かべる4人。

「林間合宿は全員行きます」
「「「「どんでんがえしだあ!」」」」

しかし、相澤先生の最後の一言は良い意味での予想を裏切る結果を報せるもので、それを聞いた4人は雄叫びにも似た歓喜の声を上げていた。

「筆記の方はゼロ。実技で、切島・上鳴・芦戸・砂藤。あと瀬呂が赤点だ」
「行っていいんスか、俺らあ!!」
「確かにクリアしたら合格とは言ってなかったもんな…」

条件達成にも関わらず赤点だった瀬呂君は少し恥ずかしそうだった。


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