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【ヒロアカ】雪恋【轟焦凍】

第6章 原作編《期末試験》


no SIDE


「…黒霧、こいつらトバせ。俺の大嫌いなもんがセットで来やがった。餓鬼と礼儀知らずと無遠慮」

椅子に座った死柄木は三人を指差しながら、カウンターの中に立っている人物ー黒霧に対してそう告げた。

「はあ?」
「まァまァ…せっかくご足労いただいたのですから、話だけでも伺いましょう。死柄木弔。それに、あの大物ブローカーの紹介。戦力的に間違いはないハズです」
「何でもいいが、手数料は頼むよ。黒霧さん。紹介だけでも聞いときなよ。まず、こちらの可愛い女子高生。名も顔もしっかりメディアが守ってくれちゃってるが、連続失血死事件の容疑者として追われてる」
「トガです!トガヒミコ。生きにくいです!生きやすい世の中になってほしいものです!ステ様になりたいです!ステ様を殺したい!だから入れてよ弔くん!」
「意味がわからん。破綻者かよ」

一人目に紹介されたのは女子高生のトガミヒコ。

「会話は一応成り立つ。きっと役に立つよ。次、こちらは今年の3月にあるヒーローの家族を襲った事件を起こした張本人。未だ警察は犯人の手掛かりすら掴めていない」
「初めまして。名前は「業(ごう)」。本名はあまり名乗りたくないかな。隣の彼について来ただけだから、ヒーロー殺しにそこまで興味があるわけじゃない」
「は?お前はもっと意味がわからん」

2人目に紹介されたのは中性的な顔立ちの業。

「最後に、こちらの彼。目立った罪は犯してないが、ヒーロー殺しの思想にえらく固執してる」
「不安だな…この組織本当に大義はあるのか?まさか、このイカレ女入れるんじゃねえよな?」
「おいおい、その破綻JKすら出来ることが、お前には出来てない。まず名乗れ。大人だろう」
「今は「荼毘」で通してる」
「通すな。本名だ」
「出すべき時になったら出すさ。とにかくヒーロー殺しの意思は俺が全うする」

三人目に顔中ツギハギの荼毘。
一通りの紹介を聞き終えた死柄木はフラと椅子から立ち上がった。

「聞いてないことは言わないでいいんだ。どいつもこいつも、ステイン、ステインと…」
「いけない、死柄木…」
「良くないな…気分が、良くない」

顔を覆う手の隙間から向けられた視線を見た三人は、その目に宿る殺気に悪寒が走った。



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