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【ヒロアカ】雪恋【轟焦凍】

第6章 原作編《期末試験》


紫沫SIDE


「一方で蛙吹梅雨。課題らしい課題のない優等生さね。故に、あんたが今言ったように、強力な仲間の"わずかな弱点"をもサポート出来るか否か。あの子の冷静さは、人々の精神的支柱となりうる器さね」
「精神的支柱…!」
「一概にヒーローと言っても、役割が人それぞれにあるんですね」

今までヒーローの事をちゃんと考えて来なかった私は、そんな事すらもわかってなかった。
人を救けるお仕事。そんな当たり前の事しかヒーローに対しての印象として持ち合わせていなかったのだ。

「カフスは掛けることさえ出来ればクリアだ!"黒影"と"蛙"双方の"個性"をうまく使い合った!」
《蛙吹・常闇チーム条件達成!》

三組目の条件達成チームが告げられた。
やはりどの組もお互いの"個性"を上手く使っていて、その事が羨ましく感じている。

「上鳴くんと芦戸さん大丈夫かな…!?キッツイぞ…」
「根津は昔、人間に色々弄ばれてるからね…こういう時うっかり素が出るね」
「耳郎さんと口田くんのとこはわかりやすい!二人共音にまつわる"個性"。それをかき消す"個性"をどう攻略するか…」

緑谷君は満遍なく視線を向けている様で、私も言葉につられてそちらへと目を向ける。
すると、四組目の条件達成チームが決まろうとしていた。

「あれはプロでもキツイですね…口田くんエグいなぁ…」
「虫程度で情けない!」
「すごいや…着々とクリアしてく。皆、決して諦めない。立派な雄英生徒なんだ…!」
「そうだね、皆凄くカッコいい…」

体育祭の時も思ったけど、諦めない姿と言うのはとても胸打たれるものがある。

「いや…あいつめっちゃ諦めとるよ」
「峰田くん…!?」
「確か睡さんが相手って…めちゃくちゃ逃げてるね」

ここに来て少し情けない姿のクラスメイトを見つけてしまう。
その間にも続々と条件達成チームが告げられていく。

《報告〜飯田・尾白チーム…条件達成!!残り時間あと約5分さね》
《報告〜障子・葉隠チーム…条件達成!》
「障子くんたちは対スナイプ先生…索敵対決…かくれんぼって感じだったのかな」
「残るは、切島・砂藤チーム、上鳴・芦戸チーム、麗日・青山チーム…」

この期末試験も終盤を迎えようとしていた。


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