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【ヒロアカ】雪恋【轟焦凍】

第6章 原作編《期末試験》


紫沫SIDE


「やっぱり、紫沫の"個性"は綺麗だな」

その言葉が嬉しくて、私も顔を綻ばせていた。

「私は轟君の"個性"の方が綺麗だと思ってるけどね」
「自分じゃわからねぇもんだ」
「確かに」

お互いに同じ事を言ってるのが、何だか可笑しくて笑ってしまう。
そして、二人は身体を休める為に校舎に戻る様リカバリーガールに言われてここを出ていった。
入れ替わる様にして緑谷君と爆豪君が運び込まれて来る。オールマイトも一緒だ。
この二人の戦闘を見れなかったのは少し残念だったけれど、その姿を見て相当な激戦だったんだという事はわかった。

「ありがとうございます。リカバリーガール…」
「あんた本当に加減を知らないね!もう少し強く打ってたら取り返しのつかん事になってたよ!特に緑谷の腰、コレギリギリだったよ!爆豪の方はしばらく目覚めないだろう。とりあえず二人共校舎内のベッドで寝かしておきな。轟たちもそっちで休んでもらってる」
「あの…リカバリーガール、僕…ここで見てちゃダメですか?」
「フラフラだろう。しっかり寝とかんと…」
「あ、いや…!でもっ…その、大丈夫です!こんなじっくりプロや皆との戦い見れる機会あまりないので…」
「んー…まァ駄目とは言わんが、無茶なさんな」
「ありがとうございます!」

相変わらず緑谷君は勉強熱心だなと思う。
その姿を見て、自分の試験がどんな内容の実践演習になるのかわからないけど、折角なら少しでも皆から学んでそれを糧に出来ればと思った。
"個性"の事で諦め掛けていた心が、轟君達や緑谷君達の条件達成を知るごとに、私も期末試験をクリアしたいという気持ちに変わっていくのがわかって、今度こそ皆の戦闘にを見る事に集中した。

「あの…今回テストと言いつつも、意図的に各々の課題をぶつけてるんですよね?」
「そうさね」
「何となくわかる組もあるんですが…中には「何が課題なんだろう」って組も…例えばその…常闇くんと蛙吹さんとか…エクトプラズム先生の"個性"が二人に天敵だとも思えないし…」
「いや…天敵さ。常闇踏陰にはね。彼の強みは間合いに入らせない射程範囲と素早い攻撃ね。けれど裏を返せば間合いにさえ入れば脆い…」
「なる程。それで数と神出鬼没のエクトプラズムか…ほとんど無敵だと思ってた…」


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