• テキストサイズ

【ヒロアカ】雪恋【轟焦凍】

第6章 原作編《期末試験》


紫沫SIDE


「試験勉強に加えて体力面でも万全に…あイタ!!」
「ああ、ごめん。頭大きいから当たってしまった」
「B組の!えっと…物間くん!よくも!」

轟君との会話に夢中になっていると、あまり聞き覚えのない声が聞こえてきた。

「君らヒーロー殺しに遭遇したんだってね」
「!」
「体育祭に続いて注目浴びる要素ばかり増えてくよね、A組って。ただその注目って、決して期待値とかじゃなくてトラブルを引きつける的なものだよね」
「!?」
「あー怖い!いつか君たちが呼ぶトラブルに巻き込まれて僕らにまで被害が及ぶかもしれないなあ!ああ怖…ふっ!!」

少し棘のある物言いだなと思っていたら、同じクラスっぽい女の子から手刀を入れられ気絶してしまった。

「シャレにならん。飯田の件知らないの?ごめんなA組。こいつちょっと心がアレなんだよ」
「拳藤くん!」
「あんたらさ、さっき期末の演習試験不透明とか言ってたね。入試ん時みたいな対ロボット実践演習らしいよ」

その言葉を聞いた私はまた頭を抱える事となる。

「ロボットって…体育祭の時のやつだよね?あんなの"個性"無しでなんて絶対無理だよ」
「ロボットがどうかしたか?」
「え?話聞いてなかったの?」
「俺には関係ないと思ったから聞いてねぇ」
「でも、私が言った事は聞いてたよね?」
「当たり前だろ」

さらりと返してくれたその言葉に思わず頬が緩んだ。
どんなに関係なくても私の話にはいつも耳を傾けてくれていると言われたみたいだ。
この時にはもうB組の人達との会話は私にも聞こえてなくて、気が付くとその場からはいなくなっていた。

「なんか最近、あの二人凄く仲良いと思わへん?デクくん」
「え?あ、そうかな?しょ、職場体験が一緒だったからかな!」
「私も…というか、轟ちゃんが紫沫ちゃんと一緒に帰るようになった日からクラス全員思っているわ」
「でも、そう言うのって本人達に直接は聞き辛いんよなあ」
「ウム。胸の中に留めておくと言ったしな!」
「え?飯田くん、それどういう」
「ああ!そろそろ戻らないと授業始まっちゃうよ!」

そんな会話がすぐ隣で繰り広げられていたのにこの時の私達は何故か気付かなくて、食堂からの帰り道に緑谷君が疲れている様に見えたのがとても不思議だった。


.
/ 456ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp