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【ヒロアカ】雪恋【轟焦凍】

第5章 原作編《ヒーロー情報学〜ヒーロー基礎学》


紫沫SIDE


職場体験の時に皆より一足先に轟君の新しいコスチュームは見ていたけど、言われるまで全く気付かなかった。
確かに言われてみると、袖とズボンの丈の長さは違うけど似た様な作りになっている。
けれど、それはどちらもシンプルなデザインだからであって、似てないと言えば似てないと思う。

「コスチュームのデザイナーが同じなのかしら?」
「そうなのかな?」
「因みに、私は爆豪くんと同じなんやって」
「私は百ちゃんや三奈ちゃんと同じだったわ」
「確かに、言われてみると何処と無く皆のも似てる所がある気がする」
「そう言えば、デクくんも轟くんと同じやって言ってたかな?」

後日談だけど、こっそり轟君に聞いてみたら言われた通り同じデザイナーだったみたいで、少し嬉しかったのは秘密。
スクリーン前に着くと、それぞれが参加メンバーの分析を始めていた。

「飯田まだ完治してないんだろ。見学すりゃいいのに…」
「クラスでも機動力の良い奴が固まったな」
「うーん。強いて言うなら緑谷さんが若干不利かしら…」
「確かに。ぶっちゃけあいつの評価ってまだ定まんないんだよね」
「何か成す度大怪我してますからね…」

こちらでは順位予想をしている様だ。

「俺、瀬呂が一位」
「あー…うーん、でも尾白もあるぜ」
「オイラは芦戸!あいつ運動神経すげえぞ」
「デクが最下位」
「ケガのハンデはあっても、飯田くんな気がするなあ」

そして、メンバーが位置についたらしく、レース開始の合図が鳴り響いた。

「START」

一斉に救難信号の出たところへ向けて駆け出し、先ず一歩リードしたのは瀬呂君だった。

「ホラ見ろ!!こんなごちゃついたとこは上行くのが定石!」
「となると、滞空性能の高い瀬呂が有利か」

その時、隣で誰かが飛び跳ねて行くのが見えた。
その人物とはーー…

「おおお緑谷!?何だその動きィ!?」
「すごい…!ピョンピョン…何かまるで…」
「まるで、爆豪君みたい…」
「一週間で…変化ありすぎ…」

いい意味で予想を裏切ってどんどん目的地へと飛び跳ねながら進んでいく緑谷君に皆の視線が集まっていたら、まさかの途中で着地に失敗しそのまま落下して行く姿が映った。
結果は瀬呂君の勝利。
けれど、皆それぞれが"個性"の使い方に幅が出てきたと高評価だった様だ。


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