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【ヒロアカ】雪恋【轟焦凍】

第5章 原作編《ヒーロー情報学〜ヒーロー基礎学》


轟SIDE


「わざわざ言う事でもねぇが、緑谷には色々世話になったしな。何も言わねぇままじゃいけねぇと思っただけだ」
「そんな、僕は何もしてないよ」
「…俺は聞いてしまって良かったんだろうか」
「別に構わねぇ。さっきも言ったが、隠してる訳じゃねぇんだ」
「そうか…ならばこの事は胸の中に留めておこう!」
「うん。力になれるかは分からないけど…僕達に協力できる事があれば何でも言ってね!」
「おお、ありがとな」

そこまで話して、俺達はそれぞれのベッドへと入って寝る事にした。
他人に紫沫との事を話したのは初めてで、成り行きというやつで話しただけだが、もし何かあった時は相談してみるかと何となく考えていた。
そんな事がこの先あるかはわからないが、一人で抱え込んでまた同じ過ちを繰り返す事はしたくないと思ったから。
ヒーロー殺しとの一件もあり、この日の俺はあまり眠れそうにはなく、薄く意識を保ったまま朝を迎える事となった。

「冷静に考えると…凄いことしちゃったね」
「そうだな」
「あんな最後見せられたら、生きてるのが奇跡だって…思っちゃうね。僕の脚、これ多分…殺そうと思えば殺せてたと思うんだ」
「ああ。俺らはあからさまに生かされた。あんだけ殺意向けられて尚、立ち向かったお前はすげえよ。救けに来たつもりが、逆に救けられた。わりィな」
「いや…違うさ俺はー…」

俺達はベッドの上に座り昨日の話をしていると、突然病室の扉が開き、そこには紫沫の姿があった。

「皆、おはよー!」
「雪水さん?お、おはよ!」
「雪水くん、おはよう!」
「紫沫?職場体験じゃねぇのか?」
「朝からエンデヴァーが昨日の事で手が離せないみたいで、取り敢えず半日はお休みになったから、お見舞いに来たよ!」
「そうか」

朝だと言うのにテンションが高く、何だかいつもと様子が違う気がした。

「わざわざありがとう!」
「うむ。すまないな、雪水くん」
「ううん。飯田君には昨日会えてなかったしね!」
「む、そうだったか?俺は会っているぞ?」
「え?」
「あー…雪水さん、気付いてなかったんだよ」
「えっと…もしかして、飯田君も近くにいた…?」
「そう言えば、話しかけたが返事がなかったな」
「ごめん…あの時私、周りが見えてなくて…」


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