• テキストサイズ

【ヒロアカ】雪恋【轟焦凍】

第4章 原作編《体育祭》


紫沫SIDE

《一回戦!!成績の割に何だその顔。ヒーロー科、緑谷出久!!対(バーサス)
ごめん、まだ目立った活躍なし!普通科、心操人使!!》

一回戦から目が離せない組み合わせに緊張しているのか、私の心臓の音はいつもより少し大きくなっている気がした。

《ルールは簡単!相手を場外に落とすか、行動不能にする。あとは「まいった」とか言わせても勝ちのガチだ!!ケガ上等!!こちとら我らがリカバリーガールが待機してっから!!道徳倫理は一旦捨ておけ!!だがまぁもちろん命に関わるよーなのはクソだぜ!!アウト!ヒーローは敵を捕まえる為に拳を振るうのだ!》
「「まいった」…か。わかるかい緑谷出久。これは心の強さを問われる戦い。強く想う"将来"があるならなり振り構ってちゃダメなんだ…」
《そんじゃ早速始めよか!!》
「あの猿はプライドがどうとか言ってたけど」
《レディィィィィイ、START!!》

いよいよ一回戦が始まる。
二人はすぐに動き出す事はせず、心操君が話しかけている様だった。

「チャンスをドブに捨てるなんて馬鹿だと思わないか?」
「ーー!!何てこと言うんだ!!」

心操君の言葉に怒った様子で緑谷君が言い返すと、途端に動かなくなってしまった。

「俺の勝ちだ」
「ああ緑谷、折角忠告したってのに!!」
「尾白君、どういう事?」
「アイツの"個性"だよ。詳しくはわからないけど、話しかけられて応えると発動する操る系のやつだと思う」
「それで緑谷君は動けないのか…」

人を操れるなんて、なんて強い"個性"なんだろうと思った。
現に今、緑谷君は文字通り手も足も出せない。

《オイオイどうした大事な緒戦だ。盛り上げてくれよ!?緑谷、開始早々ーー完全停止!?アホ面でビクともしねえ!!心操の"個性"か!!?》
「デクくん…!?」
《全っっっっっっ然目立ってなかったけど彼、ひょっとしてやべえ奴なのか!!!》
「おまえは…恵まれてて良いよなァ緑谷出久。振り向いてそのまま、場外まで歩いていけ」

そう言われた緑谷君は何の抵抗をする事なく場外へと歩き出し始める。

《ああーー!緑谷!ジュージュン!!》
「わかんないだろうけど…こんな"個性"でも夢見ちゃうんだよ。さァ、負けてくれ」

緑谷君はあともう一歩踏み出せば場外という所まで来ていた。


.
/ 456ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp