第4章 原作編《体育祭》
紫沫SIDE
『一旦距離を取れ!とにかく複数相手に立ち止まってはいかん!」』
『何!?取れへん!」
『峰田くんの!!一体どこから…』
『ここからだよ、緑谷ぁ…』
『なァァ!?それアリィ!!?』
『アリよ!』
お茶子ちゃんの足が峰田君の"個性"で地面から離れなくなってる。
障子君の複製椀にすっぽり包まれる形で峰田君が背負われているのが隙間から見えたと思ったら、梅雨ちゃんの舌が緑谷君目掛けて飛び出してきた。
『わっ!!?』
『さすがね、緑谷ちゃん…!』
『蛙吹さんもか!!すごいな障子くん!!』
『梅雨ちゃんと呼んで』
《峰田チーム、圧倒的体格差を利用し、まるで戦車だぜ!》
緑谷君は背中の機械の勢いで峰田君の"個性"をお茶子ちゃんの足から引き剥がし、再び上空へと飛び出した。
『ああベイビーが引き千切れたあ!!!』
『ごめん!!でも離れられたよ!』
『!!!』
しかし、間髪入れずに爆豪君が目の前に現れる。
『調子乗ってんじゃねえぞクソが!』
『常闇くんっ!!』
『何だこいつーー…』
流石黒影、爆豪君の攻撃を見事に受け切って難を逃れる。
そして、上空に飛び出していた爆豪君を瀬呂君のテープが騎馬へと引っ張り戻した。
《おおおおおお!!?騎馬から離れたぞ!?良いのかあれ!!?》
『テクニカルなのでオッケー!!地面に足ついてたらダメだったけど!』
「なんかもう本当、何でもアリ気がしてきた」
「これが雄英の体育祭さね」
そう答えてくれたリカバリーガールはのんびりとお茶を啜っている。
《やはり狙われまくる1位と、猛追をしかけるA組の面々共に実力者揃い!現在の保持Pはどうなってるのか…7分経過した現在のランクを見てみよう!……あら!!?A組、緑谷以外パッとしねえ…ってか爆豪あれ…!?》
ランキングが映し出された後、画面には爆豪君チームが映っていた。
『単純なんだよ、A組』
『んだてめェコラ、返せ殺すぞ!!』
『やられた!』
爆豪君のハチマキがあっさりと奪われる。
あれはもしや、B組の人…?
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