第4章 原作編《体育祭》

紫沫SIDE


《よォーし、組み終わった！！？準備はいいかなんて聞かねえぞ！！いくぜ！！残虐バトルロワイヤル。カウントダウン！！３、２、１…！ＳＴＡＲＴ！》

殆どのチームが一斉に、1位の緑谷君チーム目掛けて走り出した。
騎手は勿論緑谷君。馬にはお茶子ちゃんと常闇君、それから見たことない女子生徒がいた。
画面に轟君のチームの姿は見当たらない。

『実質、それ(1000万)の争奪戦だ！！！』
『はっはっは！！緑谷くん、いっただくよー！！』
『いきなりの襲来とはな…まずは2組。追われし者の宿命(さだめ)…選択しろ緑谷！』
『もちろん！！逃げの一手！！！』
『けっ…！！』
『！！！沈んでる！あの人の"個性"か！麗日さん、発目さん！！顔避けて！！』

何かの"個性"で足下が沈み動きを止められた緑谷君チームはあっという間にPを取られるのかと思ったその時、緑谷君の背中にあった機械から何かが噴出されて、その勢いで上空へと飛び出していた。

『飛んだ！？サポート科のか！追ぇえ！！」
『耳郎ちゃん！！』
『わってる』

それでも向かってくる攻撃を常闇君の黒影が防いでいる。

『いいぞ黒影。常に俺たちの死角を見張れ』
『アイヨ！！』
『すごいよ、かっこいい！！僕らに足りてなかった防御力…それを補って余りある全方位中距離防御！！すごいや常闇くん！』
『選んだのはお前だ』
『着地するよ！』
『どうですかベイビーたちは！！可愛いでしょ！？可愛いはつくれるんですよ！！』
『機動性バッチリ！すごいよベイビー！発目さん！！』
『でしょー！？』
『浮かしとるからやん…』
「あの人、サポート科の人だったんだ。にしても、ベイビーって…すごい表現だなぁ。」

一斉攻撃から上手く抜け出した緑谷君チームは一旦地面へと降り立っていた。

《さ〜〜、まだ2分も経ってねぇが、早くも混戦混戦！！各所でハチマキ奪い合い！！1000万を狙わず2位〜4位狙いってのも悪くねぇ！！》
『アハハハ！奪い合い…？違うぜこれは…一方的な略奪よお！！』
『障子くん！？アレ！？一人！？騎馬戦だよ！？』

何処からともなく声が聞こえたと思ったら、障子君の姿が見えた。
何故か障子君は1人しかいなくて、確かルールでは2人以上でチームを組むって事だった筈なんだけど、いいのだろうか？


.