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保健室の慧先生。

第1章 始業式の日


高校に無事受かることが出来、入学式にもきちんと参加することが出来たまでは良かった。


だが、問題はここから。



各々がそれぞれの中学校の仲間で固まるようになり、中学3年生の1年間ほぼ丸々休んでいた私は、高校へ行っても結局一人ぼっちになってしまった。



違う中学校だった席の近い女の子が、時折声をかけてくれたりもしたが、やっぱりその子にも仲の良い子は既に何人もいて、その子たちの視線は声をかけてくれた子とは違い冷たかった。


せっかく楽しくおしゃべりをしている輪を私のために壊したくなくて、結局やんわりとその子たちの輪に入ることを拒否すると、その子は少し悲しそうな顔をして、後ろの子たちはほっとしたような表情を浮かべていた。


少し心が痛かったけど、仕方ない。




高校生になっても、中学校と変わらない孤立感。


そのせいで、私はまた家にこもるようになってしまった。



一週間ほど休むと、クラスの子たちは今よりもっと仲良くなっているんだろうなとか余計なことをいっぱい考えて、結局高校1年生としての1年間の多くを家で過ごすことになった。





しかし、ある日の健康診断で出会った一人のクラスメイトによって、学校に行きたいという気持ちが、以前と比べものにならないくらいに強くなった。


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