第20章 新しい生活と新たな敵
「壊れない方法が1つだけあるんすよ…でも、それにレンさんが耐えられるかどうかっすね…」
「そんなもんあるのか!?」
恋次は、驚いたように言った。
「はい…阿散井さんへの想いを忘れることです…」
『っ…やっぱりな…分かってはいたんや…そんなんやないかって…』
恋次はその浦原の言葉に何も言えなかった。
浦原は
「アタシに出来ることはこれくらいですからね…」
と言って放心する恋次に制御装置になっているブレスレットと指輪を計5個づつ渡して去っていった。
『…いややぁぁ…恋次のこと…好きやもん…忘れたくない…いややぁ…』
ベッドから出たレンが恋次に後ろから抱きついて泣いている。
また、乱れるレンの始める霊圧。
恋次はレンの方に向くと制御装置をレンにつけると言った。
「俺だって…忘れて欲しくねぇよ…泣くな…」
恋次もレンをギュッと抱きしめた。
『この感情がホンマの気持ちなんかも分からん…もう1人の誰かに…支配されてくのが自分でも分かるんや…』
「大丈夫だ。俺はお前が嫌いだって言ったって離してなんかやらねぇよ…」
乱れていたレンの霊圧は安定していった。