第20章 新しい生活と新たな敵
『ゴメン…なんか…悔しくて…辛くて…なんだかよく分からんかったんや…気づいたらあんなんになっとった…もうアカンのかなぁ…感情が高ぶると制御したって無駄や…恋次…どうしよう…いつか…みんなの事…ホンマに殺してしまいそうで怖い…』
そう言ったレンの霊圧は誰もが分かるくらいに弱々しく震えていた。
「大丈夫だ。俺がお前を意地でも止める。俺がレンを守る…」
恋次はそう言ってレンに深いキスをした。
『…っん…恋次…あかんっぁ…ぅん…こんなとこで…んっ…』
レンを安心させるかのように恋次はレンの唇に何も言わずに己の唇を重ねた。
『やっ…そこは…』
恋次の手がレンの胸に触れた時にレンは恋次の手を止めさせた。
レンの顔は茹でダコのように真っ赤だ。
『初めてやし…そんなんしたこと…ないし…こんなキスやって初めてやし…まだ…心の準備というか…』
「レン…お前ってドンッと構えてるのにそういうとこは初すぎんのな…」
『しゃぁないやろ…したことないんやもん…色々とウワサのあるギンと一緒にせんといて…ちなみに…あたしやから…』
「分かってるって…別に一緒にしてるわけじゃねぇよ。そういうとこもギャップ萌えってやつで可愛いじゃねぇか。」
恋次はそう言ってニヤリと微笑んだ。
『うぐう~~~~!!』
レンがこういう突然の口説き文句に弱いのを知りつつ言うのである。
「お取り込み中、すいませ~ん!」
『「浦原さん!?」』
「お久しぶりです。レンさん、阿散井さん。ちょいとイミテートの調査と瀞霊廷の結界の強化を依頼されましてね。レンさんの制御装置が壊れたと聞いて新しいのをお届けに来ました。」
『おおきに…せやけど…無駄や。どうせまた壊れる。気持ちだけ受け取っておくわ。』
レンはそう言って悲しそうに笑った。