第17章 語られた想いと決意
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「おびき寄せるっていうのもありじゃねえのか?」
『そんなんせんでも…ええみたいやな。梨緒。出ておいで?決着つけたいと思わん?』
レンがそう言うと…木の影から梨緒が出てきた。
「隊長の嘘つき……」
そう言った梨緒の目は恨みを抱いてた。
『確かに…嘘つきかもしれんなぁ?でも、これだけは譲られへん。賭けをせえへん?梨緒とあたしが剣道で勝負して負けた方が恋次を諦める。』
「分かりました。絶対に負けません。」
2人は一番隊の稽古場を借りて勝負を始めた。
両者は譲らず…竹刀がぶつかる音が響いた。
カランっ…ドサッ…
「勝負あり!勝者!市丸レン!」
総隊長の声が響いた。
レンは優しく微笑みながら梨緒に手を差し伸べた。
その手を梨緒は掴んで立ち上がった。
『梨緒…あたしは隊長である前に1人の女でもある。それは梨緒だって同じ事や。これで梨緒が諦められるとは思ってるわけじゃないよ?あとは、恋次の意見も聞かなアカンやろ?1人の気持ちを押し付ける訳にもアカンやろし…恋次はどっちを選ぶ?』
レンはそう言い終えると恋次のほうを向いた。
「俺は…ずっと…レンが好きだ…」
恋次は顔を赤くしながら言った。
「そうですね…今諦められるかと言えば出来ません…でも…阿散井副隊長に幸せになって貰いたい…」
梨緒はそう言って微笑んだ。