第8章 ~織田信長~ end.
ここにいる武将達は、皆、歴史で少し知ってる名前。その程度だったのに。
やっぱ、歴史に名を残す人達は違う。
安土にいる武将達全員に肌で感じるオーラは
半端ない。
でもね、信長様はダントツ。
肌で感じるどころじゃない、心の底から鳥肌がたつほど……
そして器の大きさが、他の武将達とは比べものにならないほどの大きさだ。
あー……これがカリスマ性を持つ男のオーラか……と。
時代なんって関係ない。
初めて“貴様”なんって呼ばれた時には、びっくりしたけど……
それでも……私の事を“幸運を運ぶ女”だって大事にされると……
そう。
ただの……“女”として見てもらいたくなる。
ただの女になった私は……
信長様に愛して貰えるんだろうか……
私一人だけを見て貰えるんだろうか……
こんな男尊女卑の時代に、女の独占欲なんて……
たくさんの不安を抱え……
でもずっと信長様の傍にいたくて……
夜伽もわからないフリをした。
最初は、不感症の自分を守るためだった。
でもね、今は違う。
信長様の目を見るだけで……指先に触れられるだけで……
こんなにもドキドキとする。
心臓がはちきれそうだ。
だけど信長様は、必要以上なものを求めてこない。
なのに少しずつ信長様の物になっていく身体。
本当はもう……
心も……