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私的【イケメン戦国】泡姫~分岐エンドver.~

第5章 ~石田三成~ end. 【後編】


三成くんからの文は、信長様が城に残った家康と政宗宛に届く早馬に乗って、一緒にやってくる。

昨日は家康が
「きょうこ……間違えて見ちゃったよ……これ……なんか気分が悪くなった」

なんて悪態をつきながら、三成くんからの文を届けてくれた。

なんだかんだ言って、家康も毎日、私の様子を見に来てくれる。

本当にここにいる武将達は優しい。

あとは……



「きょうこさん……」



天井から声が、かかった。
佐助君だ。

私は自室の襖が全部閉まりきっていることを確認してから、「どうぞ」と小さく返事をした。

「どう?体調は」
佐助君は、ずっと体調を気にしてくれたり、今の戦況なんかも伝えてくれていた。

「うん。なんかお産が近いからか、あんまり食べれないんだけど大丈夫!赤ちゃんも、凄く元気なんだよ!」

「そう。良かった。戦況も織田軍の勝利は間近だから、きっとそろそろ戻ってくるよ」
「良かった!」

「元気な子供を産んでくれ」
「ありがとう」

「また、様子を見にくるよ、次は赤ちゃん……抱っこ出来るかな?」
佐助君もお腹を撫でてくる。

「ふふ、そうだね。抱っこしてあげてね」

「あぁ!楽しみにしている!
だけど……少し……俺たちの影響なのか……歴史が変わって来ている気がするんだ……」

「……そうなの?」

「あぁ。このままいけば、間違いないなく信長様が天下布武を成し遂げられるだろう……」

そう。私でも知っている歴史では、信長様は光秀さんに殺される……

でも、そんな事、いつもの二人からは全く感じとれない。

「まぁ……俺の杞憂に終われば……きょうこさん、君は元気な子を産んでくれ!次は出産祝いを持ってくるよ」

「うん!楽しみにしてるね!」



颯爽とまた天井に帰って行く佐助君の背中を見送ると……




あれ……



お腹が……





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