第7章 アレカラ×ト×コレカラ
旅団達と対面してからはや1ヶ月。
ヒソカとは出会って半年が過ぎていた。
ヒソカの怪我は、あれから3日で治った。
私が治したのだが…。
天空闘技場を出て、しばらくはヒソカの家でのんびり過ごしていた。
ある日、ヒソカへ1本の電話が入った。
『(誰だろうか。)』
ヒソカは眉間にシワができている。
いかにも面倒だ、という顔をしている。
通話を終わらせ、電話をしまうと、
「暗殺を手伝ってだって♠
人が多くて面倒だからって♥」
『ふむ…私も行こうか?』
「いやいいよ♣
キミが行くと面倒な事になりそうだ♦」
少しはムッとした。
『そうか、ならいい。』
「拗ねてる?♠」
『拗ねてない。』
「ゴメンって♥」
と言っての目の前で1輪の薔薇の花を出す。
この奇術だけは何度見ても飽きない。
『はぁ、全く…はやくいってこい。』
「なるべくはやく帰ってくるよ♣」
ヒソカはそう言うとの額にキスを落として窓から飛び出て行った。
『玄関から行けっての…』
などと呟きながら私は少し考える。
『今日は出かけるか。』
玄関の鍵を閉め、エレベーターで下へ行く。
少し人気のない駐車場でコシュタ·バワーを呼ぶ。
『コシュタ·バワー!』
と呼び、ピュイと指笛を吹く。
コシュタ·バワーはブルルッと震えて私の前へ来る。
『久しいな、元気にしていたか?』
小さい声で鳴くコシュタ·バワー。
その声には目を細める。
『そうか、よかった。
今日はな、ヒソカを付けようと思うのだ。行ってくれるか?』
撫でながらコシュタ·バワーに問う。
コシュタ·バワーはバイクに変わった。
答えはイエスらしい。
『ありがとう、行こうか。』
コシュタ·バワーに跨りヒソカを追う。
この後、ヒソカが頭を抱える事は言うまでもない。