第6章 リョダン×ト×タイメン
ヒソカの両腕ギプスをして、顔も包帯で殆ど見えない姿に廃墟ビルにいた人達は一斉に吹き出した。
「おいおい誰にやられたんだよ!!」
ガハハッ!!と大口を開けてデカい声で笑う1番大きな野蛮人の様な男。
「ひぃーコイツは傑作だ!!」
と腹を抱えながら笑うちょんまげで着崩した着物を着ている男。
一同はひとしきり笑い終わった後に本題にもどっていった。
「さて、本題に入ろうか。ふっ…、んで?その大怪我は誰にやられたんだ?
お前がそこまで怪我をするなんて珍しいだろう。」
と少し笑いながらヒソカに問うオールバックで黒いコートを着た男。
正直ヒソカと同じレベルで服のセンスがない。
「これね、ボク彼女と天空闘技場で対決したんだ♠」
「へぇ…」
また面白い、というふうに笑う黒いコートのオールバックの男。
「ボク、敗けちゃった♦
彼女は強いよ。」
とヒソカが言う。
当たり前だ、という視線をヒソカに送りながら今度はが黒いコートの男に問う。
『ここに私が呼ばれた理由はなんだ?
幻影旅団の皆さん?』
一斉にそこで笑っていた空気に緊張感が走る。
穏やかだった雰囲気は一変。
ピリピリと殺伐とした雰囲気に変り、それぞれが戦闘態勢にはいる。
『まぁそんなに焦らずとも。
聞きたいのは私の事だろう?』
は楽しげに黒いコートの男に言う。
「そうだ…お前は何者だ?」
『その質問は…
今から私との力試しで私が認めたら話してやろう…』
ヒソカはの隣で少し呆れたような、羨ましいというような顔をした。
「お前、調子乗りすぎね。」
と小さい真っ黒な男がに言う。
『タダで話すわけがないだろう?
そちらは12人。一斉にかかってきてくれていい。
手加減など無用だ。』
鋭く光る金色の目。
見下ろすかのように殺気を放つ。
冷たく、鋭くビリビリと突き刺さる殺気。
その殺気がそこにいた旅団全員の頬をビリビリと撫でる。
その瞬間そこにいた全員は死を覚悟した。