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蝶よ花よ〈甘い蜜に誘われて〉(気象系.信号トリオ.BL )

第644章 ぼくたちみらいのしゅーぱーしゅたー2-7


 翔side

 ぼくは、呆れるくらいに疑い深い自分の性格がイヤなんだ

 不思議なんだ。いつも何か得る時。得そうな時。人に認められそうだ。そんな時。ナゼだろう? 手の平からね。零れてしまうから……心にブレーキがかかって前に進む事が急に怖くなるんだ

 そんなぼくだけど、マァくんと、ジュンくんは信じられる大切な仲間で

 そんなぼくなのに、カズくんと、サトシくんに想いを寄せてもらえる事が幸せで

 そんなぼくを、見いだして下さり、誉めて下さる社長には感謝しかなくて

 そんなぼくを、無償の愛で満たしてくれるママと、かあたんが大好きで

 少しずつ、疑い深いのも改善しつつあったし、失う怖さより、この先にどんな幸せが待っているんだろう? 

 楽しみな想いの方が、怖さより勝っていたんだ


 なのに……

 翔side

 数日後


事務所応接室


 ぼくは、社長に呼び出されたんだ

 社長室には、社長の他に事務所の幹部さん達までそろっていて

(ぼく何かしたっけ?)

 せっかくの高級ソファーセットなのに……ソファーの背もたれに背中を着けること出来ずに、緊張して浅く座っていたら

 社長「あぁ、可哀相に緊張しなくて良いよ。私も、ここにいる皆も分かっているからね。心配しないで任せて欲しい。と伝えたくて来てもらったんだよ」

 そんな不思議なことを言って、ある物を見せてくれた社長。確かに社長に任せておけば心配ないけど……

 社長「私は怒っているんだよ。きちんと裏を取らずに掲載する事や。明日の発売で、訂正させる事の出来ないタイミングになってから連絡して来た事を!」

 マネージャー「翔には何も落ち度もありませんし、この記事を出す事で痛手を負うのは、この雑誌社ですしね。それにしても腹が立ちますね。社長」

 なんか……大人の事情が見えた気がした

 写真と記事を見ながら、ぼくには何の"悪影響"もないし、"叩かれる"のは雑誌社の方なのは確かだけど……

 ぼくの『大切な人』が汚されたのが……悔しくて悲しかったんだ……




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