蝶よ花よ〈甘い蜜に誘われて〉(気象系.信号トリオ.BL )
第629章 追憶のキミ2-22
殿「和也と、智が『翔若と様と、翔君と、愛し合う事を許して頂きたい』雅紀が『潤と想い合う事を許して頂けませんか?』その場合『櫻井家の血が絶える事になるのですが』『櫻井家の跡継ぎを諦めて頂く事になるのですが』と。私と、櫻の方、蘭の方に決死の覚悟で伝えに来る前より、考えていたのだが」
父上様の言葉、言い回しに。頬が熱くなって、慌てて潤の様子を伺うと、潤も頬を紅く染めていて。次に、和也と、智に雅紀様を見るとやはり紅くなっていて
「クスクス」
と、櫻の方、蘭の方は小さく笑われていて
殿「私の弟の、次男坊を養子に迎えようと思うのだ」
翔「お気持ちは本当に嬉しく思います。けれど、父上様、母上様に蘭の方様は、本当にそれでよろしいのですか?」
蘭の方「翔若様。殿様のおっしゃられた通り、大人の都合で貴方方を来るしめたのです。ですから、私と姉上様と話合うて決めたのですよ」
櫻の方「雅紀様も、和也も、潤も。貴方も。もう二度と苦しむ事の無い様に。それが蘭と私の願いなのです。私達より殿様にお願いさせて頂いたのです」
殿「櫻の方、蘭の方から、跡継ぎは、私の血筋より養子を迎えては? と申してくれたのだ。弟に、少し話を変えて。『雅紀が櫻井家を継ぐ事となり、体制を整えた上で、万が一跡継ぎの問題が起きた時に、養子としてそなたの子供にお願いする事としたいゆえ、考えてくれまいか?』と」
父上様、母上様と、蘭の方の深き想いに感謝しかなくて