蝶よ花よ〈甘い蜜に誘われて〉(気象系.信号トリオ.BL )
第610章 追憶のキミ2-3
智.和也「し、翔ちゃん?」
翔ちゃん……呆れてる?
翔「和也さん……400年前の和也は『時に人を試す様な言動をし反応を楽しむ行為を慎む様気を付け候」……って翔若……様の言葉を読んだんだよね?」
和也「あ、や……はい。読みました。これで最後にしようと……」
珍しく歯切れの悪い和也さんに
「アッハハハハハ!」
大爆笑してる智さん
翔「智さん……400年前の智殿も、面白がって。辞めるようにと咎める事はしなかったんだよね?」
智「あ、や……はい。咎めるより、反応を試したい。ていう気持ちが勝ってしまいました」
翔「昨日はきっと、恥ずかしいって感情が勝って反論とか出来なかったんだろうね。改めて聞くとさ……」
けどさ
智.和也「翔ちゃんっ」
どうしよう。って感じで慌ててる智さんと和也さん
翔「けどね。呆れた。って思いの他にね。前日の記憶が翌日にはリセットされちゃう現象が改善されて来ているのかな? って思っていたのに昨日の事リセットされて……やっぱりこの先も付き合って行かなきゃならない現象なんだって……和也さんと智さん、雅紀、潤さん達。400年前の俺らの事も含めて忘れたくないのにっ。て思う方が勝ったの」
和也.智「翔ちゃん……」
翔「俺も智さんと和也さんと同じ。二人を責める事出来ないよ。こんな面白い事を忘れたのが悔しい! とな思ってるんだもん。怖いよ……智さんを、和也さんを忘れたくないよ……雅紀と潤さんも……忘れたくないっ」
俺、泣き言溢してた。和也さんは左側から。智さんは右側から何も言わずに抱きしめてくれて
泣いてる? 智さんと和也さんが声を出さずに静かに涙してるのを感じたんだ
翔「智さん、和也さん……あの……」
智「翔ちゃん心配いらねぇから」
和也「翔ちゃん何回でも話してあげる」
朝起きたら、皆の事を思いだす事なく全ての思い出さえ消えて記憶から消えてなくなっていたら……
凄い焦燥感に襲われたんだ