蝶よ花よ〈甘い蜜に誘われて〉(気象系.信号トリオ.BL )
第573章 エースの涙 2-11
智side
オイラは、 守備に着いている子供達一人一人に、アドバイスして回っていたんだけど
小学3年生の悠(ゆう)くん、紅一点小学4年生の美弥(みや)ちゃんに、ボールを転がしてあげて、グローブでボールを取る練習をしている翔ちゃんがツイ気になってチラチラ見てた
それは和也も
和也side
俺は、 守備に着いている子供達一人一人に、アドバイスして回っていたんだけど
気になってしまってツイ翔ちゃんをチラチラ見てた
(あ…柳瀬さん)
柳瀬さんが、家族観覧席に向かってる…瞬間、柳瀬さんの方に歩き出していた
それは智も
智side
智.和也「こんにちは。柳瀬さん」
柳瀬「こんにちは。二宮監督。大野コーチ」
席に着かれる寸分声を掛けて
智「蒼空くん、柳瀬さんがグラウンドに入って来られた瞬間嬉しそうでしたね」
柳瀬「平日は、仕事の関係で練習を初めから見てあげられないから、休日くらいはって思ったんですけどね…」
オイラと和也の作戦
蒼空くんのパパですよね?
色恋よりも大事な事ありますよね 作戦
和也side
俺と智の作戦
蒼空くんのパパですよね?
色恋よりも大事な事ありますよね 作戦
を立てたは良いけど…
「『翔ちゃんね、左投げ右打ちなのを誉めてくれたの!』って蒼空が嬉しそうに話した時に、左利きを右利きに直そうと思った自分が恥ずかしくなりましてね」
なんて言葉聞いたら
俺も、基本左利きだからね
家族が右利きに矯正してくれようと、一時期ね…
今は俺の『個性』と両手利きを認めてくれてるけど…
俺、書くのは右利きで、食べるのは左利きとかちがうから
蒼空くんの言葉の意味がわかっちゃうんだよね
智side
和也に話している事聞きながら、親想い。子供想い…なんだよなぁ
なんて
でも
柳瀬「翔さんが、誰にでも平等に優しいと分かっていても…惹かれてしまうんですよね…同性に惹かれるとか何言ってるんだ?って思いますよね?」
思わないよ
だってオイラが、和也が翔ちゃんに惹かれてるんだもん
助かったって思ったのは
柳瀬「あんなに魅力的な人に、素敵な方が。想う方がいない訳ないですもんね」
っておっしゃった事
安堵したというか