蝶よ花よ〈甘い蜜に誘われて〉(気象系.信号トリオ.BL )
第569章 エースの涙2-7
翔「一希(いっき)くんは…」
俺が親御さん達に、タブレットを見せながら説明を始めると、 他の親御さんたちもわらわらと集まって来て
翔「ショートのポジションで ある動きをしているんですけど何か 気が付いた事はありませんか?」
それは先月の、別の少年野球チームとの練習試合の様子を撮影した物なんだけど
「相手チームのバッターボックスの選手の形態模写 ?足の角度とか正確に捉えてキャッチャーに伝えてる?」
一人の チームの男の子の父親が、感心したように呟いたんだ
翔「 もちろん。ウチのキャッチャーの子も、相手の選手の動き足の位置は確認していますし、一希くんも 相手チームに悟られないよう一瞬だけです。 他にもベンチの監督が出した、守備位置の変更のサインとかが出ると、外野の選手が遠すぎて見逃さないように、さっとの外野の子達に向けて出したりと。一希くんにはそういう能力があるんです」
「そう…なんですね …ウチの子の能力を評価しての事だったんですね。翔さんすいませんでした。変な事言って」
翔「いえ…依(より)くんは、足が早い。 外野のポジションのスペシャリストです 。ライト、センタ、ーレフト。どのポジションもこなせますから。 外野に飛んで来た打球がフェンスを越えるか越えないかの微妙なラインに飛んで来た時、 素早く落下点に追いついて、ホームラン性の当たりをキャッチしてピンチを救う。センターと、ライト。センターとレフトの中間に飛んで来た打球を、左右どちらの ポジションからも、快足を飛ばして取りに行く事が出来る。 肩が強いからフライをキャッチした後、レフトのポジションからキャッチャーに返球して 相手チームのランナーを ホームインさせないで、 点を取られるのを防ぐ事が出来る。そういう能力があります」
「 ありがとうございますさん。 そこまでうちの子の事を分かっていて下さって、本当にありがとうございます」