蝶よ花よ〈甘い蜜に誘われて〉(気象系.信号トリオ.BL )
第481章 花(華)の屋敷 2-9
サトシの部屋
カズ 「本当に己の軽率さに腹が立って仕方ないです。ショウ様の今を一生懸命生きるお姿に。尊敬の念を抱いているというのに…」
サトシ 「私もだ。ジュン に馬鹿な事を言って来た客がいなければ。思い悩んで熱を出して倒れたジュンが告白してくれなければ…我々は ショウの悲しみに気が付く事が出来なかったかもしれない…」
心からお慕いしているお方に… 人々の思い描くショウ(様)の理想像を、我々も少なからず追い求めている
サトシ「 ショウは過去は過去の己として。頑張ってきた事を否定したい訳ではない」
カズ 「過去皆が愛した己と同じ様に、今の自分も愛して欲しいと願われているのにショウ様は」
深く傷付けてしまった…
カズ「ジュン殿も心配ですね…」
サトシ「マサキ殿が 『ジュンさんは熱を出して倒れるまで追い込まれたのです。 許せる事では無い』と」
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マサキ『 一人の客が来てたら顔色も悪くて、何か思い悩んでいる様子が見えたのです。何回訪ねても言葉を濁していたのに…可哀想に。熱を出して寝込んで『話して欲しい』と言った途端にポロポロと泣きながら私に、男に言われた事を話してくれたんですよ。ジュンさんの心配している事は自分の事ではありません。 花屋敷や花の家。そこに関わる我々が何か言われたり、されたりするのではないか…という事なんです』
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サトシ「ジュンと時を同じくして、ショウも同じ様な事を言われ心を痛めていたというのに」
子供達と楽しげに接している時の、楽しげな表情と同じ様に、苦しげな表情も見せていたのを気が付いていたというのに…
ショウ『…その様に私は人に見えているのか? 過去の己の姿しか…人には…今の自分の頑張りは認めてもらえずに…サトシもカズ殿も同じなのか?あの男と?』
カズ「その言葉に引っ掛かった故、何回訪ねても答えて下さらないで、表情を無くしてしまわれてショウ様は」
そんな時 マサキ殿がジュン殿の様子を伝えに来られて…
カズ「ジュン殿の様子に心を痛めて涙流されて『気が付いてやれなんだ。すまないジュン』と涙されて…ショウ様…」
サトシ「ようやく何があったのか話してくれて。 己の心配など一つも心配せぬのだショウは…」
私達花屋敷の者や花の家の子供達や家族の事を心配して…部屋で休んでいるショウ(様)が心配だった