蝶よ花よ〈甘い蜜に誘われて〉(気象系.信号トリオ.BL )
第454章 コンプレックス 2-1
春 新しい生活のスタート
イタリア料理店
翔歌「翔ちゃん!高校卒業おめでとう!」
翔「ありがとう。お母さん」
翔歌「翔ちゃん。音大入学おめでとう!」
翔「ありがとう。お母さん」
僕は、櫻井翔 18歳
翔歌「何よ。テンションの低い子ねぇ。けど、本当に翔ちゃん頑張ったわね。首席で卒業!偉いわ」
翔「…勉強で良い成績取れば…あの人に認めて貰えるんじゃないかって思って…」
翔歌「翔ちゃん…」
自分に存在価値はあるの?って。2年前まで暮らしていた父に認められるにはどうしたらいいの?
他の目標が見つけられずにいただけ…コンプレックスだらけの自分
勉強という手段しか思い浮かばなくて、必然的に成績が上がだけ…
翔歌「本当に翔ちゃんは偉いわ。心に傷を負った人達を癒す様な音楽を作りたい。と決めた瞬間からその目標にに向かって努力を惜しまなかった。本当に素晴らしい子。翔ちゃんは私の誇りよ」
お母さん…
僕は嬉しかったんだ。いつだってお母さんは僕を否定したりせずに褒めてくれる
2年前まで、父と離婚して離れ離れに暮らしていた母。 二週間に一度は会っていたとはいえ寂しくて…
ずっと、お母さんと暮らしたいって願って来た事が叶った時の嬉しさ…
翔 「お母さん、今日は卒業祝いと入学祝いをありがとう 。ようやく自分のやりたい事が見つかったんだもん。 僕頑張るからね」
そう考えられるようになったのは
カズくんとの出会い。智先生との出会い。潤さんとの出会い。親友になれた相葉くんの存在が大きかったと思うんだ