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蝶よ花よ〈甘い蜜に誘われて〉(気象系.信号トリオ.BL )

第358章 花冷えの季節 2 番外編3


智「翔ちゃん、代打の出場って認識だよね?」

翔「名前全然覚えていないし。顔も。けど『俺が風邪引いたから、出れるんだよ。感謝しろ』って言われたのは鮮明に覚えてんの』

和也「全くのデタラメだよ。翔ちゃん」

智「翔ちゃんの実力で、コンクール出場決まっていたのに」

和也「ピアノ教室のオーナーの孫。ワガママ言って」

翔「何で?俺だけちんぷんかんぷん?初耳なんだけど?」

雅紀「真実を伝えなかった?」

潤「離れて行くのが怖かった?」

翔「真実?離れる?」

和也「演奏を聞いて、翔ちゃんは、小さな世界で終わる人じゃないって分かっちゃったの」

智「代打の出場って認識の翔ちゃんに、違うって言わなきゃなんなかったのに…オイラもカズも…」

和也「ズルい人間なの。翔ちゃんの性格なら『代打出場だから』って謙遜して…」

智「人前に『俺が俺が』って。目立つのを良しとしないだろうって…翔ちゃんは…」

雅紀「当たり前だけど。才能を開花させていったよね。翔ちゃんは」

潤「幻の天才作詞作曲家…」

翔「何で?何がなんだかわかんないよ…」


智「罪悪感。ミステリアスな戦略が…翔ちゃんを尚更輝かせたのに」


和也「罪悪感。思惑通り、翔ちゃんを…世の中の人に触れないように」


和也.智「傍に居て欲しい。って身勝手な想いを抱いて…翔ちゃんが世の中に羽ばたいて行くチャンスを…」

翔「潰して無いよ?確かにね『あの仕事はちょっと…』とか、時にムッてしちゃうけど…なんだかんだ、相にあってるから。この戦略。俺を思ってくれる結果極端に走っちゃうんだもんね?」

智.和也「うん…」

翔「今回の事、たんなるダメ。には思えなくて…もし、俺が智くんと、カズの立場だったら?って考えたの。智くんと、カズこそもっと大きな仕事受ければ良いのにって。才能がもったいないじゃんって。けど…今回は、そこ迄の騒ぎにならなかったけど。ネットが悪いとかじゃなくて、戦略を間違えたりしたら一瞬で名誉も地位も失っちゃう。一度信用失ったら…闇雲に、あの仕事、この仕事もってのは怖いな。って言うより…これ以上智くん、カズが有名になったら…俺も、心配したり、モテモテの智くんとカズは『俺の大事な人なんだからっ』て嫉妬すんだろうなって…」

和也(…)

智(…)






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