蝶よ花よ〈甘い蜜に誘われて〉(気象系.信号トリオ.BL )
第334章 涼やかな風.美しき優しい華(花)たちへ 番外編1
-情事の後-
穏やかな。どことなく甘ったるい雰囲気の漂う中
可哀想に。テーブルの上に忘れ去られていた、時間が経って見た目にも、お世辞にも旨そうとは言えない
お粥が…
翔「さて頂こうかな」
翔センセ?嘘でしょ?
果敢にも、お粥に挑もうとしている翔センセ
智.和也「お願いです…本当に作り直しますから」
と言っているのに
翔センセときたら…
件のオリーブオイルを、卵お粥にポトンって掛けるの、凝視しちゃって
翔「ん?あ、ゴメン。お好みでどうぞ。あのさ、唐揚げにレモンとかさ、自分の以外の人のにまでさ、確認しないで勝手に掛けちゃう人いるじゃん?嫌な人もいるのにさ…」
巷で良く議論される事さ、さりげなくさ…言うとか… 気配りとか
さすがだよね
和也.智「櫻井翔カッケェ…」
で。オイラも、オリーブオイルを掛けて卵お粥食べたんだけど…
で。俺も、オリーブオイルを掛けて卵お粥食べたんだけど…
ほんの少しだけど、しょっぱさが緩和されて…
和也「うんまいっ」
智「うめぇ」
かといって、しょっぱさが無くなるわけじゃ無いからね。四苦八苦しながら食べ終わって
(翔センセは、 味覚障害の為直ぐに食べ終わったの)
日本茶をすすってたんだけど…
フイに、翔センセが
翔「昼間学校でさ『もう俺は…無理なんだ。根本的にお菓子作るには大切なものが欠けてしまったから… 微妙に感じる事は出来るけど 味覚がもうバカになっちゃってんの。ね?無理でしょ?』って。言ったじゃん。あの後ね、実家に帰ってから父に、電話貰っってさ。昼間とは違う意味で俺、専門学校退職する事にした。夢を諦めたくないから、もう一度、パティシエ目指して修行し直す。あの人が…父が、昼間にね『翔のおかげで、パティシエになる夢をもう一度って思ったから』って 言ってくれたんだ。店を出す準備も始めたって『一緒に店をやらないか』って。二宮、大野。後1年チョっと、しっかり勉強して。将来、俺と店を 3人で開こうな。俺、二宮と大野の事待ってるから」