蝶よ花よ〈甘い蜜に誘われて〉(気象系.信号トリオ.BL )
第242章 追憶のキミ 5
はぁ……
お城って凄げぇ……
約400年前の技術でだぜ?
階段、雨水か石階段に堪らない様、チョッっと斜めになってたりとかさ?
*枡形防御とか、**武者走りとかさ…… 凄い工夫だよな……
潤「ホント、何回見ても新しい発見があるよね? お城には」
3月に大学卒業したばっかで、4月から高校教師として働く為、引っ越して来たばっかりなんだけど
このお城に魅せられて、休みの日は通っちゃってる俺
地元にも、お城はあるし大好きなんだ……
けど…… 不思議なんだ。この城見た瞬間、何か別の力が働いて、引き寄せられたみたいな感覚があって
何なんだろう? って
今、俺
公園内の城の周りの***掘りとか。枡形とか眺めてたんだけど……
少し離れた場所で。一人の青年…… イヤ、少年が桜の木の下、桜の木を仰ぎ見ているのが見えて……
潤「不安そうな表情……」
ツレの少年が彼の側を離れてから…… 不安そうにしてんだけど…… 心配で、目が離せなくなっちゃって
今のご時世。俺の見ていている景色。人にもし 見咎められたら……
潤「泣いてる?」
見えているとはいえ? 距離がるから。当然涙なんて見えないんだ
なんだけど
表情がさ。泣いている様に感じて
その瞬間
-ヒュルリ-
ぇ?
風がヒュルリと泣いて
ふゎっと、桜の木を揺らして花びらが、舞った瞬間……
(うわっ)
この城内…… (公園内)全体に吹き渡る、風が舞った瞬間……
何だか分からない…… 感覚的ものなんだ……
説明の出来無い様々な感情が
流れ込んで来たんだ……
《イマガソノトキ》
今がその時?
何だよ? 今の?