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蝶よ花よ〈甘い蜜に誘われて〉(気象系.信号トリオ.BL )

第241章 追憶のキミ 4


 うん…… お城

 とある城の、桜の木の下で、桜と対話している人に

 雅紀「何か食べる? 俺チョッとお店見てくるね」

 この街にずっと暮らし、今、満開の桜の木の下

 桜を仰ぎ、対話している彼を横目に……

 確かに…… お城って素敵だよね? 

 雅紀「何か…… 折角、お城に来ているんだもん。俺もお城の魅力をもっと感じなきゃだよね?」


 何でだろう? 今日はそう思ったんだ

 何かの力で引き寄せられている様な…… 感覚で


 雅紀「お待たせ! 翔ちゃん!」

 翔「ァ、アイス?」

 雅紀「駄目だった?」

 翔「だって…… 今日ちょっと肌寒いじゃん」

 雅紀「そうだけどさ。折角買ったんだし。ね?」

 って。思ったんだけどさ……

 雅紀「ホント寒いね…… 俺トイレ行きたくなっちゃった。行って来る。その後で、お城に天守閣に登ろうよ」

 翔「珍しいこと言うね? 雅紀」

 雅紀「そんなに驚かなくたって良いじゃん。 翔ちゃん。俺も『お城より団子』より、お城に興味持とうかな? って」

 翔「お城より団子って……」

 チョッと呆れた表情の翔ちゃんに

 雅紀「直ぐ戻ってくるから、絶対動かないでね?」

 そう伝えた瞬間…… 瞳を揺らした翔ちゃん

 その表情の中には、これからの人生についての不安とか…… 期待とか色々な物が内混ざっているんだろうな……

 急いでトイレに行って、戻ろうとした瞬間……


 -ヒュルリ-

 ぇ? 

 風がヒュルリと泣いて

 ふゎっと、桜の木を揺らして花びらが、舞った瞬間……

(うわっ)

 城内(公園内)全体を。吹き渡る風が舞った瞬間

 何だか分からない…… 感覚的ものなんだ……


 説明の出来無い

 様々な感情が流れ込んで来たんだ……


《イマガソノトキ》

 今がその時? 

 何? 今の? ……




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