蝶よ花よ〈甘い蜜に誘われて〉(気象系.信号トリオ.BL )
第234章 ずっといっしょ…番外編1
雅紀.潤side
雅紀と潤のマンション
一年後 雅紀と悠紀 電話中
悠紀『兄ちゃん、俺こっちに恋人が出来たから! こっちで就職するね』
雅紀「は? 悠紀? チョッとま……」
-プププ-
待てって言う前に切られた……
雅紀「何なんだよ?」
潤「声でかいから聞こえたんだからな。良かったじゃんか。悠紀くん幸せなら(笑)」
(雅紀はブラコンだからな)
雅紀「潤…… 俺の事ブラコンって笑っだろ? 潤はマザコンじゃんか『母さんだったら』『母さんなら』が口癖の癖に」
潤「あ?! マザコンで何が悪い…… 母さんの残してくれたノート見ながら料理作ってる時に『母さんだったらどうしてたかな?』とか、つい口にしてる事は確かにあるけど…… 四六時中『母さんが』『母さんなら』なんて。俺言ってねえからな!」
雅紀「潤ゴメン!」
(俺ってバカ…… 潤が、俺の体調とか考えて…… お母さんの残されたノート見ながら栄養満点の美味しい食事作ってくれているの分かってんのに)
潤「アンタ、俺…… 悠紀くんは、自分の言う様にしてればって…… 思ってるだろ?」
雅紀「違う! 潤! キミが食事だけじゃ無い。色んな事をサポートしてくれてんの感謝しているよ。自分の言う様になんて……」
潤「ゴメン…… 俺こそ。雅紀が事故の後、まだ幼い悠紀くんの為に、時に父親代わりもしてたんだって。聞いてたのに。言う様にしてればとか…… ゴメン」
雅紀「俺こそゴメン。分かってる。どうしても悠紀が心配で『ああしろ』『こうしろ』って指図しちゃうの。潤にもさ。しちゃってんだろうね。ゴメンね」
潤「イヤ。俺も負けず嫌いだからさ。雅紀と喧嘩した時に、二人して引けなくなって互いに『俺の言う事聞いてればいいんだよ!』売り言葉に買い言葉を持ち出してさ」
プッ
雅紀「俺達って学ばないね(笑)」
潤「な? この前と同だ。ケンカのパターンが(笑)」
(潤が優しいから。俺、甘えてんだ。ずっと兄ちゃんなんだから。って力んでた俺を…… アイツが立ててくれるから)
(こんなにも、天の邪鬼で面倒臭い俺なのに。アイツは、広い心でいつも包み込んでくれて。理解してくれるから)