蝶よ花よ〈甘い蜜に誘われて〉(気象系.信号トリオ.BL )
第215章 ずっといっしょ…13
姉ちゃんの病室に来る道すがら、カズに見せてもらった手帳には……
恐ろしいスケジュールが……
俺と、智にぃ、約束の前にどうしても翔ちゃんに逢いたくて…… お姉ちゃんと翔ちゃんの暮らすアパートに向かってた
オイラ。車の免許無いからカズの運転で翔ちゃんの…… 姉ちゃんのアパートに向かいながら……
智「アパートを拠点に大学。バイト先。病院……案外近くに住んでたんだね? 翔ちゃん達」
和也「うん…… もっと早く気付いてあげるチャンス一杯あったのにね…… このスケジュールからすると明日の日曜日は、流石に予定が……」
智「他の日に比べればね…… 」
翔ちゃん…… 幸翔さんの事を思って。お姉ちゃんの事も思って…… 何より癌などで辛い思いをしている人や周りの家族の為、薬の研究に携わりたい…… っていう
志しは立派だよ?
智.和也「早く助けてあげたい……」
翔ちゃんが倒れる前に……
-ピンポーン-
翔side
翔「もう…… どうしたら家事が上手くなんの?」
って位。7時から(19:00)から勉強始めなきゃなのにって……
掃除。皿洗い…… 今は洗濯物畳むのに悪戦苦闘してたんだけど……
家事能力も無いのに、まとめて仕様としてんのが間違いなんだけどさ……
翔「誰だろ?」
18:30前…… これ以上予定狂わせたく無いな…… そんな事思いながら
玄関の扉を開けて……
翔「あ……」
一目でサトシくんと、カズくんって分かった……
智.和也「どちてぼうや。逢いたかったよ」
サトシくんと、カズくんだ……
翔「なんで?」
瞳を涙で揺らしているサトシくんと、カズくん……
僕も泣きそうで……
和也.智「翔ちゃん…… 話ししよ?」
リビングに通して。経緯を聞いて
智.和也「翔ちゃん…… このスケジュールじゃ絶対倒れる」
翔(……)
僕…… 今の今迄落としたなんて気付いて無くて……