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蝶よ花よ〈甘い蜜に誘われて〉(気象系.信号トリオ.BL )

第189章 エースの涙 16


 ノックと共に入ってきたのは

 和也.智.雅紀.潤 「今井先生」

 今井「なかなか、興味深い会話をしてたもんだから、入りそびれて。そこに私も加わって良いかな?」


 その瞬間

 櫻井先輩さ、一筋の涙を綺麗な左の瞳からスーって…… 俺、内心ドキドキしちゃって

 櫻井先輩の涙に。オイラ、ドキドキしたんだ…… けどその涙の理由って…… 何ですか…… 


 翔「今井先生。わざわざすみません。どうぞ。そちらの椅子に……」

 今井「櫻井…… お前って子は…… いいから皆に任せて。お前は私と話をしようかね?」

 翔「はい(笑)」

 今井先生の顔見た途端、涙が溢れて来た。 先生はいつも何も言わなくたって、俺の事分かってくれるような気がして……

 今井「櫻井。お父さんの話だけど。二人とも不器用で。特にお父さんがね…… 言葉の真意を伝えなかったから誤解がね、生じているんだよ」

 翔「誤解?」

 今井「櫻井。お父さんのお前に対する愛情は、大したもんだ。入学した時に新入生代表の挨拶に決まったのを、お父さんに伝えなかっただろう? お父さんは入学式に参加して、お前を見て 凄く嬉しかったそうだ」

 翔「父はわざわざ。今井先生に何かを言いに来たんですか?」

 和也.智(瞬間、櫻井先輩の表情、凄い強張ってさ)

 今井「いや、野球部に入部したお前の事を『どうぞよろしくお願いします』と言いに来て下さったんだよ『ずっと、私達親子は揉めていて。私はどうにも引くに引けなくなりまして。もう本当は、自分の道を見つけて、歩み出した翔に、頑張れって言ってあげたいんです。翔の性格からして、悔しさをバネにして本当に何かしらの頂点を目指す筈ですが、その過程の努力を 頑張れたら、その後の人生、辛い事が起きても…… 翔なら乗り越えられる! と。頑張って欲しいと。本当に私は不器用で……  直接本人に言ってあげれば良いものを…… 』そうおっしゃられたんだよ」


 翔「父さん…… ウッ」

 今井「櫻井…… 悔しいよな…… 泣きなさい」


 櫻井先輩は ベッドにうつ伏せになり泣いている

 その姿を横目で見ながら、俺達も泣きながら……


 話があるとおっしゃられた、今井先生の話を聞いたんだけど……


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