蝶よ花よ〈甘い蜜に誘われて〉(気象系.信号トリオ.BL )
第160章 秘密の館の秘密の住人 10
翔「雅紀くん! でっかい声でっ。恥ずかしいよ!」
雅紀「何で?」
翔「皆が見てるから……」(小声)
確かにね。村の人達は農作業したりしながらさ
皆、暖かい人達だからね? ボクの事をいつも見守ってくれてるって感覚何だけど……
翔ちゃん……
ボクは、詳しい事は良く分からないんだけどね
潤おいちゃん(叔父)にね
潤「雅紀。翔と、友達として仲良くしてあげて欲しい」
って。お母さんが亡くなって悲しくて……
お母さんの実家の、大野家に引き取られたんだけど……
大野家に出入りしている大人達が怖くて……
智「雅紀は、順応力が高いなって。思うけど…… でも、本当は人見知りだもんね? はっきり言って、私だって未だに皆と心から打ち解ける気になれないから。雅紀。無理しなくて良いよ」
和也「雅紀様。私達は同い年ですし、私達には、何かあったら何でも仰って下さいね」
智さんと、カズは僕のことをすぐに理解してくれて
そして、潤おいちゃん…… ボクと一緒に暮らしてくれて。優しくて……
翔ちゃん…… 潤おいちゃんが時折 会いに行く少年
ボクも一緒に付いて行って、出会って
同じ境遇だと思うんだけどね
どうして翔ちゃんは、一人であの部屋に住んでいるのか……
ボクは翔ちゃんと仲良れて、嬉しんだよ?
潤「今度、村で暮らす事になった」
って。潤おいちゃんがさ
元々、僕は村で暮らしていたからね。凄く嬉しかったけど、潤おいちゃんはさ……
お屋敷から出る事になった? って事だよね?
大人の事情があるんだろうけど、僕は、何だかなぁ…… って切なくて
それまで離れと、お屋敷以外さ……
なのに急に、村に遊びに行って良いよとかさ……
ハッキリ言って、そんな大人の事情なんてさ、翔ちゃんには、関係ないじゃない?
だからね、翔ちゃんを、
雅紀「村で遊ばない?」
って誘ったんだ
それにしても……
雅紀「翔ちゃん! 綺麗なカッコ過ぎ! 汚れてもよい服貸してあげるから!」