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蝶よ花よ〈甘い蜜に誘われて〉(気象系.信号トリオ.BL )

第154章 秘密の館の秘密の住人 4



 ーコンコンコンー

 階段を、登りきって、頭上壁を叩き、合図を送ると

 ーコンコンコンー

 同じ様に、合図が返って来て

 和也「入りますね? お邪魔します翔様」

 翔「来てくれたの? 和也くん?」

 扉を開けて、その中にいたのは

 一人の少年

 眩しい位の、美しい笑顔で迎えて下さり

 二階のとある場所の、一室に住んでいる

 私が智様に支えるようになって、一年なのです

 あ、申し訳ないです。話が前後しますが

 智様は、11月26日の誕生日で19歳に。雅紀様が12月24日の生まれで19歳になられる

 お二人は、同じ年に生まれた従兄弟という事になります

 その半年後に生まれた私が、18歳で

 そして、この色が白く、小柄で、一見して女の様に

 可愛らしい容姿をしたお方

 なぜこの館の、この一室にお住まいになっているのか、理由は分かっていないのですが

 私が思うに、お館様に、何かしら関わりのあるお方で

 なぜお姿を隠しておられるのか? 

 智様の部屋へ通う度に、時折、物音のするこの場所が気になっていて……

 半年前の早い段階で、私は隠し部屋があるのではないか? と疑ってたのだけど

 ある日、本棚を押してみた所、この場所を見つけたという訳

 先程の様に合図を送って、合図が返って来て

 その日から私と、翔様の交流は始まったのです

 和也「翔様、今日はこちらの本をお持ちしました」

 翔「ありがとう。和也くんの持って来てくれる本はいつも面白くて、僕楽しみにしているんだ」

 翔様は本当に屈託のない笑顔で。いつも ふんわりと微笑まれて

 翔「和也くん、本読んでくれる?」

 こんな風に、翔様と過ごすのが私の楽しみになったんです

 潤様が私に言った、この館の秘密

 翔様の話では、約、半年前位から、潤様が私と同じ様にこの部屋にお通いになり、本や様々な日常に欠かせない物

 例えば、服やちょっとした茶菓子等を持って、遊びに来てくれたのだと

 しかし、ある日を境に姿が見え無くなって、悲しんでた所に私が……








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