蝶よ花よ〈甘い蜜に誘われて〉(気象系.信号トリオ.BL )
第143章 夢でしか逢えない 14
翔「潤ちゃん純粋……」
って、翔ちゃんの言葉に、潤くんは、ムッとしかけて……
けど……
翔「ナンカ…… 面白いかもって思えて来た」
そう言って、ウフフって笑い出した翔ちゃんに……
潤「な?」
って潤くん。次第に堪えきれなくなったのか、二人大爆笑してんの
出会って初めてだよね? 少年らしい、それこそ純粋な笑顔を見せてくれてさ
和也「ヤッパ、笑った顔の方が可愛いよね?」
智「ああ。いつも泣きそうな表情だもんな……」
雅紀「俺達が、沢山笑顔にしてあげなきゃなんないよね」
そう決意を新たにして、これで少しは距離縮まるかな? って思ってたけど
後一回で、差し歯治療も終わる
俺と智くんは
オイラとカズは
まさしく、夢でしか逢えない。状態になるんだって現実を突きつけられて
智「父ちゃんの気持ち…… 焦りを、半分笑ってたの、すげぇ反省してる……」
和也「俺も…… 夢でしか逢えない。なんて嫌だって…… 潤くんは、まぁくんには心開いたみたいだし……」
雅紀&潤
保健室
潤「あの日、翔…… 殴られて抵抗出来なくされて、3年生二人に押さえ付けられたんだ。制服のワイシャツのボタンとか飛んでたし……」
雅紀「うん。俺達教師に教えてくれた生徒達も、凄く取り乱しながら話してくれた。泣きながら、早く二人を助けてあげてくれって」
潤「これまで、言葉で嫌がらせはあったけど、初めて怪我とかして。俺は翔を。翔は俺を守りたくて。ラン愛学園の先生達が、どんな態度で来るだろうって試す気持ちもあって……」
雅紀「俺、相談に来てくれて嬉しかったよ?」
潤と翔が相談に来なくったって、俺達教師は調べる気でいたしね?
雅紀「今までよく頑張ったな。これからは、俺に甘えるといいよ。潤」
チュッ
潤「ナンで? キス?」
雅紀「うん? 智くんのお父さんの言葉を借りれば、潤と、夢でしか逢えない。の嫌だなって(笑)」
潤「何言ってるか、わかんねーよ……」
キスって言ってもさ。軽いリップキスなんだけどね?
必死に泣くまい。って我慢している。潤が、俺、愛おしいなって……
雅紀「俺が、潤を守るから……」