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〘上杉謙信R18〙色褪せぬ愛を紡ごう

第12章 ✼猩々木✼



私よりも大きなリングは、謙信様の左手薬指にぴったりだった。


「またお揃いが増えましたね」


私がプレゼントしたピアスに、謙信様から送られた指輪。
二人の物がどんどん増えていく。


「愛している」


謙信様の手が頬を包み込む。
今度は精一杯の笑顔で、謙信様に伝えた。


「愛してます、謙信様」


誓いのキスのように、優しいキスが落とされる。


「ん…っ……」


唇が離れた時、辺りが淡い光に包まれた。


「えっ……」


「離れるなよ、結」


気付けば、体が少しずつ透けていく。


「素敵なクリスマスを過ごせたようでなによりです」


いつの間にいたのか、神父さんが祭壇の前に立っていた。


「これは何だ」


「安心してください。元居た場所に戻るだけです」


「もしかして……貴方がこの時代に私たちを連れてきてくれたんですか…?」


「さあ、どうでしょう。きっと気まぐれな神様からのクリスマスプレゼントですよ。結、きっともうワームホールは出ません。もう戻ってこれません。それでもいいですね?」


「……はい。素敵なクリスマスプレゼント、ありがとうございます」


「ならよろしい」


神父さんは微笑んで、手を差し出す。
その手を取った瞬間、光が強くなり、咄嗟に目を閉じた。
謙信様の力強い腕に包まれながら、私は最後の言葉を聞いた。








「メリークリスマス。その愛を、永遠に」












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