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〘上杉謙信R18〙色褪せぬ愛を紡ごう

第12章 ✼猩々木✼



「平和な世の中にするには犠牲が出る。戦もする。お前を悲しませてしまう事もあるだろう。だけど、結。ここで神に誓おう」



──俺は絶対に結を残して死んだりしない。
辛いことがあれば、その傷を一緒に癒そう。
そして沢山笑おう。
俺の命はお前と幸せになるために使う。


「っ……」


零れ落ちた涙が、私の手を握る謙信様の手の甲に落ちた。


──今ここで、永遠を誓う。
だから……


謙信様が跪いて手の甲を撫でる。
そして冷たい感触が指に伝わった。











俺と結婚してください



















「うそ……どうして…」


愛の囁きと共に、薬指で銀色のリングが光る。


「この時代ではこう言うのだろう?指輪も佐助に聞いて、作らせていたのだ。あの時代では少々大変だったがな」


指輪にキスをされ、夢ではないと実感した。

私の為に、指輪を作ってくれた。
今まで十分すぎるほどの物を貰ってきたのに、謙信様はもっと私を幸せにしてくれる。


「謙信様っ……大好きです…っ…謙信様っ…!」


どう言葉にすればいいのか分からなくて、子供のように泣きじゃくりながら謙信様に抱きつくと、謙信様は笑った。


「わかった、わかったから。そんなに泣くな」


私を慰めようとして頭を撫でてくれる事にすら幸せを感じて、また涙が溢れてきてしまう。


「頼むから笑ってくれ、結」


体を抱き上げられて目を開けると、優しく微笑んでいる謙信様と目が合った。


「俺にも付けてくれないか」


差し出されたのはお揃いのデザインが施された金色のリング。
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