• テキストサイズ

午後のひととき ~tea time lover~ *イケ戦*

第1章 珈琲慈光



「佐助くん、今日お誕生日でしょ」

「...そうだっけ?」

「あれ。もしかして忘れてた?」


がクスクスと笑う。

二十歳を越えてから、誕生日には無頓着だった。今日でいくつになったのかも、定かじゃない。


「うん。すっかり」

「あはは、佐助くんらしい~。でも、私は覚えてるよ。はい、プレゼント」


体を起こしたが、懐から取り出したのは若草色の巾着と、ハンカチのようなものだった。


「一応、まきびし入れと、眼鏡拭き。いつも袖で拭いてるみたいだったから...」


たしかに。
眼鏡拭きが無くて、いつも袖で拭いてばっかりだ。


「ありがとう。大事にする」

「うんッ」


が嬉しそうに笑うのも、忘れられないプレゼントの1つだ。
/ 7ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp