第4章 オレンジ色の
心がザワつく。
翔のこんな所、初めて見た...。
そっか、ふたりは付き合ってるんだもんね...当たり前か...。
翔が急に遠い人になった気がした。
小さい頃からよく知っているのに、赤の他人みたいだ。
相「(白石さん、こっち!)」
相葉くんが階段の方に向かっているのを呼ばれて初めて気づく。
足音をたてないように気を付けながら小走りする。
相「(一旦上行ってから東階段の方使おう)」
音をたてないよう、コクリとだけ頷く。
ガラッ__
教室のドアが開く音がした。
その音にドキッとして、急いで踊場まで上ると、二人の足音が聞こえた。
これ以上音をたてないように二人して並んで下からは見えない位置に座り込む。
すると丁度階段の辺りで止まった。