第8章 大阪城攻防戦 ~ 一期一振のキモチ ~ 上
~大阪城地下100階~
一期一振「・・・・・そうか、薬研と骨喰が--。皆にも随分と気苦労をかけてしまったね」
前田「いえ・・、それにすぐに戻ると僕たちにいち兄を守るように言っていました」
厚「俺はみんなで行けばいいって言ったんだけどなーっ!」
乱「えー!ボク、大広間以外は狭いからやだなぁ~」
五虎退「ぼっ僕も薄暗くて少し怖いです・・」
不安そうにする弟たちを宥めるように肩に手を添える。
一期一振「大丈夫だよ。それにもうすぐ主がこちらに来られる」
平野「主さまが・・・!」
一期一振「あぁ。これでもう私が深い眠りに入ることはないはずだよ」
こうして私が目覚めたことを、きっと主も気づいているはず。
(――悲しいほどに聡明な方だった)
決して己の本心を晒すことはなかったが、皆に優しくそして丁寧に私達を扱ってくれた。
一期一振「・・いいかい皆。これから私が主に話すことはお前たちにとっても、とても大事なことになる」
そして弟達も主をとても信頼して、好いていたしそれは今も変わらないのだろう。
だからこそ、その想いを歪めたくはない。
一期一振「私達の会話を聞いて、しっかりと自分たちで受け止めてほしい。私も皆にとって最善の選択が出来るように努めよう」
厚「俺はいち兄を信じてるぜ!」
乱「ボクもボクも~!!」
自分以外の何かを護るということは、最大の強さにもなり。
そして最大の弱みともなる。
(貴女は一体どんな想いで私達を率いて下さっていたのだろうか・・)
主の気配が徐々に近づいてくるのが熱を辿るかのようにはっきりと分かる。
ずっと会いたかった。
でも会いたくはなかった。
未だに心情は止めどなく揺れてしまう。
それでも、己の信じた道が“大義”だと信じて――。
一期一振「・・・・さぁ、主に私達の意志を示そうか」
例えそれが主に逆らうモノだとしても。