第8章 大阪城攻防戦 ~ 一期一振のキモチ ~ 上
「・・・私が止まったら、存在すら出来ないでしょう?」
それは刀剣男士が?
それともが・・・?
加州「・・・・・っ」
そう小さく言ったの背中はとても寂しそうで、俺はただ見つめることしか出来なかった。
静かに振り返ったが少し驚いたような顔で俺を見ると、悲しみの残る笑みを浮かべて歩き始めた。
「ーーー・・・っ」
の体が一瞬力が抜けたように傾く。
加州「ちょっ・・!なにしてんのっ」
慌てて支えると、が目頭を押さえた。
「・・ごめん。反動っぽい」
加州「え・・?」
「武器を使ったからたぶんその反動・・一期一振の前に試しだと思ってたけど、予想外だった。しばらくまともに動けないっぽい・・」
加州「・・・・」
あはは、と力なく笑う姿を見て俺は呆れたようにため息をつつく。
加州「大将のアンタが今からこんなになってどうすんの?」
「うー・・。一期一振がすんなり話を聞き入れてくれることにワンチャン・・」
加州「歓迎モードの刀剣がこんなところで引き篭もってるわけないでしょ」(キッパリ)
「ですよねー」(アハハ)
ほんと、なにやってんの。
勝手なことさせないようにして勝手なことするアンタも。
言いつけを破っておいて、なにもしかなった俺も。
加州「・・・・ほら、行くよ?」
差し出した手にが手を重ねる。
この小さな手が何を抱えているのか。
応えてくれるのをただ待っているのではきっと一生分からない。
心の奥でさっきの蜻蛉切の言葉が蘇る、
『その所業になんの意味があると言うのです!!』
なにかを知っている彼らと
なにも知らない自分。
『・・・私が止まったら、存在すら出来ないでしょう?』
ならば、知っている側の奴に聞くしかない。
(・・・・一期一振)
の手を優しく握りしめると俺は静かに微笑んだ。
加州「行こう、主」
ーー無知のままでは主は守れない。