第8章 大阪城攻防戦 ~ 一期一振のキモチ ~ 上
もう目の前に通路が迫っていると同時に、少し後ろを走るの気配が動く。
(・・・このままじゃ止まれないッ!!)
いきなり止まれば次郎太刀に追突してしまう。
だから考える暇なんかなかった。
「次郎太刀!そのまま行け!!」
次郎「へ!?あ、あるじ!?なにすんのさ!?」(アタフタ)
ふわっとまるで羽がはえた鳥のようにが次郎太刀の背を超えるように宙を飛ぶ。
それと同時に全力で体当たりをするように壁際に避けた加州の肩に鈍痛が走る。
加州「~~ッ」
痛みを堪えながら崩れ落ちてしまった体を持ち上げると、目の前には想像したとおりが和泉守と対峙している後ろ姿があった。
「言いたいことはいろいろある」
静かにはそう言った。
「とりあえず、不用意に仲間を傷つけたことは許さない」
和泉守「主が直々に残って足止めなんて・・・正気かよ」
蜻蛉切「愚策とも言えるな」
長曽根「・・・いや、待て。こんなところで捨て身なんて有り得ない」
長曽根虎徹の言葉に、は微笑んで自らの刀に手を掛ける。
「防げるものなら、防いでごらん」(ニッコリ)
和泉守「なッ~~!?」
それは対峙していた和泉守たちにでさえもそれはきっと予想外だったのだろう。
主が戦いで真剣を抜く。
(お飾りだって言ってたのに・・・)
の持つ刀剣が、流れ星のように光りを放つ。
一撃、一撃が確実に闘気を帯びて相手の動きを殺していく。
和泉守「く・・っ!」
瞬く間に勝負はついた。
「・・・」
静かに刀を収めようとするに、蜻蛉切が問いかける。
蜻蛉切「貴方は・・また繰り返すのですか・・ッ」
「・・・・・・」
その問いに、の動作が止まる。
蜻蛉切「その所業になんの意味があると言うのです!!」
切実な叫びに、静かに。
そして憂うようにしっとりとは瞳を伏せる。